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<シンクロ>恩師譲りの厳しさで指導 宮川コーチ

7/13(木) 9:46配信

毎日新聞

 【ブダペスト村上正】シンクロナイズドスイミングの日本代表が14日にブダペストで開幕する水泳の世界選手権に挑む。昨夏のリオデジャネイロ五輪後、新メンバー6人を加えた日本代表を率いる名伯楽の井村雅代ヘッドコーチ(66)の右腕として指導に当たっているのが、五輪3大会連続でメダルを獲得した宮川(旧姓・立花)美哉コーチ(42)だ。「世界を知らない選手が多く、伝えていくことばかり」と指導に力が入る。

 「そんなんやったら減点されるで」「体が前に入りすぎている」--。世界選手権を前に大阪府門真市であった公開練習。宮川コーチは音楽を細かく止め、マイクを片手に身ぶり手ぶりを交え選手らに声をかける。井村ヘッドコーチがプールの反対側でデュエットの指導をする際は、他の選手を任されている。

 現役時代は井村ヘッドコーチの下で1996年アトランタ、2000年シドニー、04年アテネの3大会でメダルを獲得。01年の世界選手権ではデュエットで日本勢初の金メダルに輝き、一時代を築いた。アテネ五輪後に引退し指導者の道へ進み、14年にコーチとして代表に戻ってきた。

 シンクロ界では五輪翌年に選手が入れ替わり、チームを作り直すのが通例。日本も2個の銅メダルを獲得したリオ五輪後にエース格の三井梨紗子が引退するなどして、6人が新たに加わった。

 師弟の関係は今も変わらない。井村ヘッドコーチからは「今チームにとって何が重要なのか。そこをはっきりコーチが示さないといけない」と指導を受けつつも「指導者として五輪を経験し、進化してきている」と信頼を寄せられる。

 宮川コーチは新チームについて、五輪経験者が引っ張り、それを新たに加わった選手が肌で感じ全体がレベルアップすることを理想と考えているが、「まだまだ仕上がっていない」と厳しい。体に残る水の感覚を頼りに、世界で戦うのに必要な高さやスピードを教え込む。「今変えないとその次につながっていかない。私たちは今なんです」。恩師譲りの厳しさでチームを生まれ変わらせようとしている。

最終更新:7/13(木) 10:07
毎日新聞