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下野・華蔵寺、時代に合ったお寺模索 イベント開催、交流の場に 栃木

7/13(木) 7:55配信

産経新聞

 「地域の人をはじめ誰にでも開かれた場所でありたい」。800年の歴史がある古刹(こさつ)がコンサートや映画上映会の会場になり、若い世代も含めて地域住民に好評だ。時代に合った寺院のあり方を模索する若い住職の思いとは-。(松沢真美)

 下野市下古山の「下野大師児栄山(じえいざん)華蔵寺(けぞうじ)」。ユニークな活動で知られる住職の増山智永(ちえい)さん(33)は時代に添った新しい寺づくりを進めている。

 写経や座禅の月例会といえば寺院ならではの催しだが、さらに滝行やコンサート、映画の上映会など境内を会場に数多くのイベントを開催する。25日には小学1年~中学生を対象にした恒例の「寺子屋夏休み子供修行」を実施。今年も50人が参加する予定だ。

 「老若男女、宗派に関係なくお寺に親しんでもらえる企画をいつも考えてる」と増山さん。先代住職だった父の跡を継いで10年。自身の修行も続けながら、常に、時代に合った寺のあり方を模索しているという。

 「昔はお寺が地域の交流の場だった。核家族になり、若者は都会に行ってしまうなど、家族の絆、地域の絆がなくなっていく。亡くなった後の供養でさえ途絶えてしまう。お寺をにぎやかな場所にすることが自分の使命だと思っている」

 寺の活動を知ってもらうため会員制交流サイト(SNS)を積極的に活用。ツイッターやフェイスブック、インスタグラム、ユーチューブも駆使し、ユニークな住職としてテレビ番組にも何度か出演した。

 「開かれた寺」を目指しているため、いろいろな相談が持ち込まれることも多い。人生相談の中に時代のニーズがあると考え、従来の供養にとらわれず、宗派不問、継承者不要の樹木葬や価格を抑えた墓石を用意するなどさまざまな形で対応する。

 「365日24時間、寺のことばかり考えています」と笑うが、「これでいいのか、父がいたら認めてくれるか」ということを意識しながら、「これからもいろいろ企画したい」と前に進む。

最終更新:7/13(木) 7:55
産経新聞