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変わりゆく外国人選手の意識 あえて「シーズン途中加入」狙うワケ

7/13(木) 16:31配信

東スポWeb

足で稼いで20年 外国人選手こぼれ話 広瀬真徳

 オールスターを前に、いよいよ中盤に差し掛かろうとしている日本のプロ野球。そんな時期、各球団の裏側で着々と進んでいるのが「最後の補強」である。

 外国人選手の補強期限は毎年7月31日まで。リーグ上位を狙える球団はこの日までに、後半戦に向けチームの弱点を埋める助っ人を獲得しなければならない。時間が限られるうえ、人材も絞られる。そんな経緯もあり、この時期に加入する外国人選手は過去に日本で実績を残した「古株助っ人」が定番だった。

 ところが、この獲得に向けた舞台裏。スカウトらに話を聞くと、ここ数年で少しずつ様変わりしているという。ネット動画やSNSが予想以上に進化したためだ。

 2000年代まではインターネットが普及していたとはいえ、現在のように鮮明な動画が世界中から簡単に入手できる時代ではなかった。助っ人の評価は諸外国に派遣された各球団のスカウトらが撮影したビデオやリポート頼み。必然的に獲得に向けた“参考資料”が限られるため、日本での実績がある助っ人が好まれた。

 現在はユーチューブやネット上のインフラが格段に進歩したおかげで、手軽に選手のプレー動画を入手できる。選手個人の長所や短所はこうした動画でおおよその目安が付く。加えて、多くの外国人選手がブログやツイッターを使用。現地のスカウトに頼らなくとも、各選手の人間性や性格を詳細に把握できるようになった。おかげで、日本で実績がない外国人選手でも「この選手なら」とシーズン途中に来日できる可能性が高まったというのである。

 こうした傾向により外国人選手側の意識も変わり始めている。

 これまでの助っ人は「大リーグで活躍できないから日本に行く」という受け身姿勢の助っ人が圧倒的に多かった。昨今はむしろ逆。「日本行き」を志願する選手が多く、シーズン中の移籍を喜んで受け入れる動きすらあるというのだ。

 あるセ・リーグの球団関係者が先日、その理由をこう明かしてくれた。

「日本に来る外国人選手が最も嫌悪感を示すのはおよそ2か月に及ぶ長い春季キャンプとオープン戦期間。シーズンオフに契約すると、一部の例外を除き、キャンプが始まる2月1日までに来日しなければならない。でも、シーズン途中の加入ならその必要がないし、仮に好成績が残せなくても『日本の野球に対応する時間がなかった』と言い訳もできる。逆に活躍したら活躍したで、来季年俸が跳ね上がる。つまり、外国人選手のシーズン途中加入にはデメリットがない。選手側はそのことを知っているから、最近ではこの時期にあえて積極的に『売り込み』をかけてくるやからもいるんですよ」=次回に続く=

最終更新:7/13(木) 16:31
東スポWeb

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