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<オスプレイ受け入れ>有明海漁協、統一見解へ

7/13(木) 21:15配信

毎日新聞

 陸上自衛隊が導入する垂直離着陸輸送機オスプレイの佐賀空港(佐賀市)配備計画について、佐賀県の山口祥義(よしのり)知事は13日、配備を受け入れる意向を示した。山口知事が受け入れの立場を明示したのは初めて。空港周辺のノリ漁業者らは配備に反発しており、山口知事は「(説得に)全力を注ぎたい」と述べ、配備受け入れに向けて漁業者と交渉する考えを明らかにした。

 配備計画を巡っては、空港隣の計画用地の地権者の漁業者らは、国営諫早湾干拓事業が有明海での漁業不振を招いたとして国の公共事業に不信感を募らせ、反対姿勢を崩していない。県有明海漁協は今後、統一見解を示す方針だ。

 山口知事はこの日の記者会見で「(県は)国防政策に協力する立場にある」との見解を改めて示し、漁協が反対の見解を示した場合でも「それでも努力していく」と受け入れに向けて説得する意向を示した。会見後には報道陣に対し「(自身の姿勢が)明確になったと言える」と踏み込んだ。

 県は5月30日、配備計画を論点整理し、オスプレイの安全性や空港の米軍基地化について基本的には問題がないとする見解を公表。一方、6月県議会で山口知事は、受け入れ諾否の判断の前提として「漁業者の一定の理解を得なければ判断しない」と述べていた。

 その後、今月3日に佐賀県議会が受け入れを認める決議案を賛成多数で可決。同日、佐賀商工会議所など地元の4経済団体も配備受け入れを求める文書を提出した。容認決断を迫られた形の山口知事にとって初の会見となった13日、山口知事の発言からは「漁業者の一定の理解」という発言は消え、国と漁業者との信頼関係構築に向けて「調整に努めていきたい」などと、受け入れを前提とした言葉が目立った。

 県有明海漁協の徳永重昭組合長は13日、「地権者などいろいろなハードルがまだある」と述べた。地権者が所属する南川副支所の田中浩人運営委員長は反対姿勢を改めて示し、県が空港を自衛隊と共用しないとして漁協と結んだ公害防止協定の覚書付属資料を挙げて「協定を無視している」と不快感を示した。【石井尚、関東晋慈】

最終更新:7/13(木) 21:19
毎日新聞