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劉暁波氏死去=ノーベル平和賞、民主化運動象徴―習体制に高まる批判・中国

7/13(木) 22:30配信

時事通信

 【北京時事】中国の民主活動家でノーベル平和賞を受賞した作家の劉暁波氏が13日、末期の肝臓がんと診断され、入院していた遼寧省瀋陽市の病院で多臓器不全のため死去した。

 61歳だった。市司法局が発表した。

 厳しい弾圧にもかかわらず、非暴力の反政府活動を続け、中国の民主化運動の象徴となっていた。病状が深刻になるまで投獄していた習近平指導部に対する国際的な批判が高まるのは確実だ。

 中国当局によると、劉氏は5月末の検査で異常が判明した後、病院に移された。死期が近づいてから刑務所外に出るのを認めたのは、「少しでも内外の批判を和らげるためだった」(日本政府高官)という見方が強い。

 米国やドイツなど欧州諸国は、一貫して劉氏の釈放を求めてきた。これに対し、中国政府は「内政干渉だ」と反発。劉氏が病院に移されたことが6月26日に判明した後も、中国側は「国外移送は危険」と主張した。劉氏が海外での治療を希望し、診察した米独両国の医師が今月9日に「適切な医療支援があれば安全に(海外に)移送できる」との見解を示したにもかかわらず、中国当局や病院が出国を認めることはなかった。

 劉氏は1989年に滞在していた米国から帰国し、民主化運動に合流してハンストに参加。当局が学生らを武力弾圧した天安門事件の後に投獄された。多くの活動家が国外に亡命する中、釈放後も国内にとどまり活動を継続した。

 2008年に共産党一党独裁の廃止を求めた「08憲章」の起草者となり、09年に国家政権転覆扇動罪で懲役11年の判決を受け、10年に確定。同年、服役中にノーベル平和賞を受賞したが、中国政府は授与式への出席を認めなかった。刑期を終えた後、民主化を求める勢力のリーダーとして活躍することが期待されていた。 

最終更新:7/14(金) 12:22
時事通信