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宇良、身長差17センチ栃ノ心を“得意技”足取りで撃破

7/14(金) 7:03配信

スポーツ報知

◆大相撲名古屋場所5日目 ○宇良(足取り)栃ノ心●(13日・愛知県体育館)

 自己最高位の前頭4枚目に躍進した宇良が4勝目を挙げた。身長で17センチ劣る栃ノ心を巧みな足取りで下し1敗をキープ。自身5度目となる大技で小よく大を制した業師は、勝ち星を重ねれば横綱、大関との対戦が組まれる可能性もある。小結・嘉風を下し通算最多1047勝にあと6勝とした横綱・白鵬と平幕の碧山が全勝でトップを並走する。

 自分から作った間合いが“発動”のサインだった。栃ノ心に5発も顔を張られた次の瞬間、宇良は自ら下がり徳俵に右足をかけた。約2秒にらみ合うと174センチの体をさらにかがめて相手の右足に飛びついた。「うまく入れてよかった」。大木を切り倒すように抱え上げて一気に土俵外へ運ぶと館内の温度はさらに上がった。

 十両時代の昨年九州場所12日目・大翔鵬戦以来4場所ぶりに繰り出したキャリア5度目の足取り。自身の決まり手の中では6番目に多い得意技にも、「作戦を練っているうちは…。もっと自分の相撲を取りきるつもりでいきたい。パワーがついた実感? ないですね」と不満顔。目指す形は前に出る力強い相撲。前回よりも7キロ増えた135キロの体に“脱・業師”を志すプライドが透けて見えた。

 規格外の取り口は、周囲の評価の線引きをも狂わせた。夏場所で11勝を挙げながら、「彼の相撲は技能ではなく異能だ」との声も出た末に三賞受賞は見送り。だが、八角理事長(元横綱・北勝海)は「柔らかい。普通は低くなると自分でバランスを崩すのに。相撲は力を出し合うスポーツだけど相手に力を出させない。それが宇良の持ち味だ」と正しい評価を与えた。

 このままの勢いで白星を重ねれば横綱、大関との初対決も十分あり得る。「相手どうこうより体も作っていく段階。そこで結果を出しながら力をつけていかないと」。小さな体につまった向上心で名古屋の土俵を盛り上げる。(網野 大一郎)

最終更新:7/14(金) 10:36
スポーツ報知