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「ヒアリ」の疑問を専門家が答える…覚えておきたい合言葉は“ひありおくやみ”

7/13(木) 10:05配信

ホウドウキョク

強い毒を持つ南米原産の「ヒアリ」が東京・大井ふ頭のコンテナから1匹見つかったことを受け、環境省が7日に同じコンテナを調べたところ、新たに100匹以上が見つかった。環境省は他にも「ヒアリ」がいる可能性があるとして、コンテナ内にアリを殺す毒入りの餌を置くなどしている。果たして「ヒアリ」上陸は防げるのか、ジャーナリスト佐々木俊尚が2人の専門家に聞いた。

ヒアリに刺された時の症状

働き蟻だけでは定着しない

琉球大学農学部教授 辻和希さん:
ヒアリは普通のアリと区別がつかないと思います。普通のアリの群れは、ほとんど大きさが同じか、大きいやつと小さいやつがいるんですが、ヒアリの場合はすごく大きいやつから小さいやつまでいろんなサイズがいるのが特徴です。

巣は、土でできた「蟻塚」という最も高いものでは5~60cmくらいになるもの作ります。

この「蟻塚」をつついたりすると中から怒ったアリが凄い勢いで出てくるので面白がってやってはいけません。

ヒアリはもうとっくに日本に侵入していると言う人も多いんですけど、アリは社会性昆虫で働き蟻だけが入ってきても繁殖しないので定着して増えることはないんです。今まで見つかってるのはほとんど働き蟻で、女王蟻は1個体だけ見つかっています。女王蟻が働き蟻を伴ってコンテナから引っ越していくということがあれば問題ですね。

ヒアリが定着した地域では9割の人が刺される

ヒアリが定着したアメリカのフロリダとかテキサスに行くとわかるんですが、ヒアリは都市化した人が住んでるような所が大好きで、普通にその辺にいます。東京や大阪にもいっぱいいるアリが、全部ヒアリに変わったような状態です。

アメリカの統計では、ヒアリが侵入した地域ではだいたい住民の9割くらいが一生のうち1回は刺され、1年間に住民の半分から三分の一くらいが1回刺されています。だから刺されて死ぬことはほとんど無いといわれていますが、刺される人はいっぱいいます。

たくさんのヒアリが興奮して何回も刺す

道路脇やゴルフ場に、さっき言った「蟻塚」がいっぱい出来ていて、それをうっかり踏むと刺されます。すぐ逃げれば大丈夫かもしれませんが、巣を踏んだかどうかはヒアリが体に上ってきて初めて気が付くんです。

私も何回か、踏んだことが分からずヒアリに刺されたことがあります。刺されると、お灸をすえられた熱さのような痛みがあります。ハチみたいに大きく腫れることはなく、刺された部分に水ぶくれができて膿みが溜まり、その周りが少し赤く腫れます。ただ、たいがい複数の個体が体に登っていて、一匹が何回も刺します。すると他の個体も興奮して刺すんですよね。痛みはその日のうちに収まりますが、水ぶくれの痒さは普通、1週間から場合によって長く続きます。そして傷がなかなか治らない。

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最終更新:7/13(木) 10:05
ホウドウキョク