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南部バス引き継いだ岩手県北自動車「事業継続は十分可能」

7/13(木) 10:58配信

デーリー東北新聞社

 今年3月1日に南部バス(青森県八戸市)の全事業を引き継いだ岩手県北自動車(県北バス、盛岡市)の松本順社長は12日、青森県南地方を中心に展開する路線バス事業について、利用者数は南部バスの運行時と同じ水準で推移していることを明らかにした。事業全体の収入もほぼ横ばいだが、コスト削減の効果で損益面は改善傾向にあるという。懸案だった運転士不足も解消しつつあり、「今後も十分に事業を継続できる」と改めて意欲を示した。

 約4カ月間の取り組みの成果として、本紙などの取材に答えた。県北バスは公共交通事業の再生実績がある「みちのりホールディングス」(HD、東京)の傘下で、松本社長はみちのりHDのトップでもある。

 松本社長によると、路線バスの利用者は前年同月比で横ばいで推移。グループ化のメリットを生かし、燃料費などの経費削減につなげた。燃料は複数の業者から調達し、単価は以前より10%ほど低下したという。

 5月以降、コスト削減の効果が表れており、現在の経営状況は「路線バスに関わる補助金を収入に加えれば赤字ではない」とした。

 運転士は転籍を希望しなかったり、その後に退職したりした人が3月末時点で二十数人に上ったため、支度金や大型二種免許取得費を支給するなどの新たな条件で採用を強化。これまでに20人を新規雇用して人手不足解消のめどが立ち、休止していた一般貸し切りバスの営業を再開する方針だ。

 既に車両更新に着手し、路線・高速用の計134台のうち、老朽化が目立つ21台は来年9月までに中古車購入による更新を順次行う。その後、年間15台程度を切り替え、5年以内に車齢20年超の車両をほぼなくす計画。貸し切りや高速用は新車の導入を検討する。

 松本社長は「事業は順調に進み、手応えもある。運転士を中心に社員の意欲が高く、事業再建に協力する姿勢があるので、将来展望が描きやすい」と話した。

 経営難に陥った南部バスは県北バスに全事業を譲渡。現在は民事再生手続きから移行し、破産手続きを進めている。青森県南地方などのバス事業は「岩手県北自動車南部支社」が担当する。

デーリー東北新聞社