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<養子あっせん>業者2人に猶予判決 千葉地裁、営利目的を認定

7/13(木) 14:27配信

千葉日報オンライン

 特別養子縁組を希望する夫婦に営利目的で乳児をあっせんしたとされる事件で、児童福祉法違反の罪に問われた、千葉県四街道市物井の養子縁組あっせん業者「赤ちゃんの未来を救う会」(解散)の元代表理事で個人事業主、伊勢田裕(32)=札幌市手稲区=と、元理事で会社役員、上谷清志(36)=那覇市=両被告の判決公判が13日、千葉地裁で開かれ、高木順子裁判長は営利目的による特別養子縁組と認め、両被告にそれぞれ懲役1年6月、執行猶予3年、罰金50万円(求刑・懲役1年6月、罰金50万円)の有罪判決を言い渡した。

 判決で高木裁判長は冒頭「営利目的による特別養子縁組としての初の検挙事案で、インターネットを利用しビジネスとして展開しようとした特徴がある」とし「ネット上にマッチングシステムを作り事業を行えば利益につながると考えた。営利目的での特別養子縁組が禁止されていることも十分知っていた」と認定。

 さらに「養親希望者を自分たちへの支払い能力で選別するなど専ら自分たちの利得目的で、児童への配慮は一顧だにしていない。養親希望者や実親を食い物にし身勝手で悪質」と指弾。上谷被告については「事業を発案して伊勢田被告を誘い込み、得意のネットでウェブサイトを作るなど主導者」、伊勢田被告については「代表理事として行政機関への対応や契約書作成など不可欠な役割を果たした」とし「お互いに得手不得手を補い合うパートナーで責任に差はない」と認めた。

 一方で「弁護士の介入により乳児が実親の元に戻されているほか、犯行を認め前科前歴がなく、家族が今後の監督を誓っている」として、執行猶予判決とした理由を述べた。

 伊勢田被告の弁護側は「形式的代表理事で、主要部分は上谷被告が行うなど、主導的役割は果たしていない。あっせんは失敗しており、福祉は害されていない」、上谷被告の弁護側は「非常に甘い見通しで安易に行ったが、営利のみが目的ではなく、恵まれない子どもたちの一助になればとあっせんした。100万円は事業資金に充てられ、実際に利益は得ていない」などと、いずれも執行猶予付き判決を求めていた。

 判決によると、2人は昨年4~5月、特別養子縁組を希望する東京都内の50代の夫婦から、営利目的で現金225万円を受け取り、同年6月、神奈川県内の20代の女性が出産した乳児を夫婦にあっせんした。

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