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あなたが望む理想の最期は? 終末期医療の選択、事前に表明 浦添総合病院が取り組み

7/13(木) 15:05配信

沖縄タイムス

 もし病気やけがで意思表示ができなくなったら、あなたはどんな最期を迎えたいですか-。浦添総合病院は12日、延命を望むかなど終末期医療の希望を事前に書いておく「事前指定書(リビングウイル)」の一般配布を始めた。県内病院で初とみられる。意思を伝えられなくなった患者の生命に関わる決断を巡り、悩み苦しむ家族や医療従事者は多いとし、同院は「医療に特化した終活として普及させたい」としている。

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 死が目前でない人に終末期医療のことを表立って話すのはタブー視される傾向があり、実現まで20年余りかかったという。「事前に延命医療の有無を選ばせれば、医療抑制につながりかねない」などの議論を踏まえ、表現の検討を重ねて一般配布にこぎつけた。全6ページで、専門用語を避けて誰でも理解しやすいよう心掛けている。

 冒頭の設問は(1)元に近い状態、または生きていることを「良かったと感じる状態」に戻る可能性があれば延命したい(2)元に戻らなくても、少しでも永く生きたいので命を延ばす医療をしたい(3)今は考えられない-の3択。他に、口で食べられなくなった際の胃ろう処置など栄養補給のあり方を尋ねる設問もある。

 指定書は自身や家族がそれぞれのルールで保管。法的強制力はないため、気が変われば何度も書き換えられる。

 指定書は同院ホームページでダウンロード可能。運営する社会医療法人「仁愛会」経営企画課の角山信司課長は「緊急搬送時や認知症などで意思疎通ができず、本人の望みが分からない中、限られた時間で延命医療の決断を迫られる家族には精神的負担がのしかかる。本人と家族が互いに心から良かったと思える最期を迎えるためにも指定書の記入を話し合う機会にしてほしい」と語った。

 同院は15日午後2時、沖縄コンベンションセンターで社会医療研究所の岡田玲一郎所長を招き「生きる-老いを生き、病も生きて、死をも生きる-」と題した講演会を開き、指定書も配布する。予約不要で参加無料。問い合わせは、電話098(878)0231。

最終更新:7/14(金) 9:40
沖縄タイムス