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東海第2防潮壁 液状化対策を規制委評価 原電、審査の長期化回避

7/14(金) 4:00配信

茨城新聞クロスアイ

日本原子力発電(原電)東海第2原発(東海村白方)の適合性審査で、原電は13日、防潮壁の設計方針で原子力規制委員会から求められていた液状化対策について、防潮壁の構造を強化し、地盤を改良する対策を示した。規制委の更田豊志委員長代理は「これまでの指摘には全て応えてもらった」と評価した。今後、津波防護対策の議論が始まり、規制委は対策の妥当性などを詳細に確認する方針。

原電は4月、防潮壁の構造を鋼管くいを打ち込み、鉄筋コンクリート壁を建てる方法に変更した。地盤の液状化を見込まず、対策は不要としていた。規制委は6月の村松衛社長との面談などで、液状化対策の要否の議論だけで1年以上かかり、運転開始から40年の来年11月までに審査が終わらないとして、対策実施が審査の前提と指摘していた。

同日の会合で規制委は、議論となっている敷地北側の防潮壁について、地下約40メートルまでくいを打ち込み粘土層で支える従来の方針から、約60メートルの岩盤までくいを打ち込むと説明した。

さらに、粘土層の上にある砂礫(されき)層などを地盤改良するとし、具体的な改良の範囲や工法は今後、地盤データを詳しく解析して決めるとした。

また、防潮壁の全長は敷地北側の設置ルートを短くしたため、従来の延長約2・2キロから約1・7キロになった。

規制委は、原電の液状化対策を評価する一方、今後の議論については多くの課題を示した。防潮壁を設置する場所の地質構造の精度を高めるため、追加のボーリング調査の必要性を強調。岩盤に打ち込むくいが長くなることから、液状化や地震の発生など複数の厳しい条件でも健全性が保たれるかや、地盤改良の範囲を決める際に必要なデータの解析条件の考え方などについても、詳しく説明するよう求めた。

原電の和智信隆常務は「審査に時間がかかることへの影響を考え、新たな方向性を示した」とし、液状化対策に関して規制委から求められた課題についても、早急に回答をまとめる方針を示した。

東海第2は運転期間の40年を迎える来年11月までに適合性審査に合格し、最長20年の運転延長認可を受けなければ再稼働できない。 (高岡健作)

茨城新聞社