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日欧EPA 輸出前提に攻めの政策

7/15(土) 8:15配信

SankeiBiz

 日欧の経済連携協定(EPA)の大枠合意を受け、政府が影響を受ける国内農業対策の具体化に向け検討を始めた。米国抜きの環太平洋戦略的経済連携協定(TPP11)交渉も前進し、世界を股にかけた巨大自由貿易協定(メガFTA)時代の到来は近い。通商交渉のたびに右往左往する守りの姿勢から脱し、輸出を前提にした攻めの農業政策が求められている。

 安倍晋三首相は14日に官邸で開いた対策本部の会合で、日欧EPAでは「守りから攻めへ転換し、意欲ある生産者が安心して取り組めるよう万全の対策を講じる」と強調した。

 TPP11や中国、東南アジア諸国連合(ASEAN)各国などが参加する東アジア地域包括的経済連携(RCEP)は、11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議での大筋合意を目指し交渉が加速する。日本と距離的に近いアジア諸国との自由貿易体制が確立すれば安価な農産物との競争は激しさを増す。さらにTPPを離脱した米国は日本と2国間の自由貿易協定(FTA)に意欲を燃やす。米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表は「農業分野の市場拡大は日本が第一」と的を絞っており、TPP以上の譲歩を迫る恐れもある。

 山本有二農林水産相は省内に設置した対策本部の会合で「新たな国際環境に入った。競争に打ち勝つためには強い農林水産業の構築が急務だ」と訴えた。

 日本の農業は小さな国内市場での競争で味や品質は向上したが農地の集約など大規模化は進まず、輸出余力のある農家を育てることが課題となっている。先端技術を活用し生産性を向上させる低コスト化や海外でも好まれるブランド作りなどの取り組みが求められる。(高木克聡)

最終更新:7/15(土) 8:15
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