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トーク上手なのに売れない営業マンが使うNGワード

7/14(金) 6:40配信

ZUU online

■お客様に言ってはいけない言葉がある

「いまの時代、押しのトークだけでは売れません。お客様の気持ちに寄り添って、信頼を得る言葉の使い方が求められているのです」と指摘するのは、サイレントセールストレーナーとして、内向型で売れずに悩む営業マンを専門に指導する渡瀬謙氏です。

幼少期から極度な無口、あがり症だった渡瀬氏は、学生時代にとくにやりたいことも見つけられず、周囲に流されるように営業職としてメーカーに就職しました。待っていたのは売れない日々。不得手であるトークも人一倍練習しましたが成果は出ません。

しかしあるときから、自分のトークよりもお客様の気持ちにフォーカスして、相手を立てるスタイルに変えたところ徐々に成績が伸び始めて、当時勤めていたリクルートで、なんと、トップセールスになったそうです。

そんな経験をした渡瀬氏は、内向的か外向的かに関わらず、売れない営業マンはお客様に「言ってはいけない言葉」を発しているから売れない、と言います。いくら一生懸命セールストークに磨きをかけても、「言ってはいけない言葉」を使っていたのでは成果が出ないのも当然ですね。

どんな言葉がNGなのでしょうか。渡瀬氏の著書、『トップセールスが絶対言わない営業の言葉』から3つのNGワードをピックアップしました。

■「そういえばおもしろい話がありましてね」はNG!

◆雑談の目的は「相手にしゃべってもらうこと」

営業マンにとって「雑談力」は重要とよく言われます。もちろん間違いではないのですが、話がうまく場を盛り上げるのが得意なタイプの人が、営業マンとしてはなかなか芽が出ないことも多いようです。話し上手な人材は周囲の期待も大きいだけに、成果が出ないとそのギャップに本人の悩みも深くなります。

営業マン「先日、うちの上司がバカなことを言っていましてね……」
お客さま「ほう」
営業マン「私が◯◯と言ったら勘違いしたようで、……そして、……だったんです(笑)」
お客さま「それはおもしろいね」
(60ページ)

上の会話のように、笑えるネタを持ち歩いてはお客さまに披露する営業マンがいますが、相手がのってくるならまだしも、単に聞いているだけだとしたら、その雑談の効果はありません。

営業での雑談は相手の警戒心を取り除くことが目的です。そのためには、相手にしゃべってもらうことが重要なのです。相手を笑わせることが重要なのではありません。

◆相手側の話題を使う

売れている営業マンは、雑談に「相手側の話題」を巧みに使います。たとえば名刺交換のとき。

営業マン「珍しいお名前ですね。何とお読みするんですか?」
お客さま「これはね、◯◯◯◯と読むんです」
営業マン「そうなんですか、珍しいですね~」
お客さま「はい、いつもまともに読まれたことがないんですよ(笑)」
(62ページ)

名前のほかにも、相手の服装や持ち物、部屋の中にあるものなどを観察すれば話題は無限に見つけられます。

雑談の際は、自分から無理に盛り上げようとせず、相手がしゃべりやすい話題、つまり相手側の話題に徹することが重要です。

■「こちらの商品はとても人気が高いので、お客さまにもおススメです!」はNG!

◆「売る気満々」で説明するから売れない

「商品説明」を売り込みの場と考えている営業マンは多いですが、それは間違いです。商品説明とは「事前のヒアリングで得た情報をもとに、相手にフィットした提案をして、買うかどうかを判断してもらう」ことです。

売りたい気持ちはわかりますが、「売る気満々」の説明では売れないばかりか、お客さまのガードをかえって固くして、ついには説明を聞いてもらえなくなります。お客さまは、商品を買うかどうかを、営業マンの強引な勧めによってではなく、自分で判断して決めたいと思っています。その判断の材料を提供するのが、商品説明の役割です。

◆判断材料を上手に見せる

成果を出す営業マンは、お客様に判断材料を見せるのがとてもうまいのです。

「野菜をたくさん収納したいということでしたので、この冷蔵庫は特大サイズの野菜室があります」
「電気代が気になるとおっしゃっていましたので、40%までの節電モードをそなえた商品がこちらです」
(118ページ)

あらかじめヒアリングした相手の要望や優先順位を加味した説明をすると、お客さまは判断しやすくなります。説明するとき、「お勧めです」「ぜひ買ってください」といった言葉は避け、事実を淡々と並べるのがコツです。

商品説明は売り込みの場面ではありません。できる営業マンは、材料だけを示し、最後はお客様に決めてもらうのです。

■「そこをなんとかなりませんか?」はNG!

◆粘れば粘るほどお客さまに嫌われる

営業は気合と根性で売るものだという風潮がいまだに残っています。「断られてからが勝負」という指導を、マネジャーから受けている営業マンもいるかもしれません。

「そこをなんとか」と粘って売れていた時代もたしかにありましたが、いまは、そのような押しの強い営業はもっとも嫌われる時代です。

お客さま「いらないよ」
営業マン「いや、そう言わずにお願いしますよ」
お客さま「いらないから」(イライラ)
営業マン「そこをなんとかなりませんか?」
お客さま「本当にいらないから、もう帰ってくれ!」(怒り)
(143ページ)

これでは売れないうえに、嫌われて二度と訪ねられなくなるでしょう。顧客を失った埋め合わせのため、ゼロからの新規開拓に時間を割かなくてはならなくなり、「売れないスパイラル」に入ってしまいます。

◆買わない人もすべて大事な顧客である

渡瀬氏は、「絶対に買わない」というお客さまとも仲良くしていたそうです。そのうち相談に乗ってくれたり、いろんな人を紹介してくれたりしてとても助かったとか。

売れる営業マンはこのように、過去に買ってくれなかったお客さまともいい関係を築いています。いずれ買ってくれるタイミングがくるかもしれないことを知っているからです。また、トップセールスに紹介からの売上が多いのもこのためです。

目の前の売上ばかりに固執するあまり、無理に粘って、お客さまとの縁が切れてしまってはいつまでも売れる営業マンにはなれないでしょう。お客さまとの関係は長いスパンで見るのが、成果を出す秘訣です。

(提供:日本実業出版社)

最終更新:7/14(金) 6:40
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