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米上院共和党、新たなオバマケア改廃案公表 党内で既に反対の声

7/14(金) 6:29配信

ロイター

[ワシントン 13日 ロイター] - 米共和党のマコネル上院院内総務は、医療保険制度改革(オバマケア)改廃に向けた新たな法案を公表した。保険会社に最低限の保証しか提供しない商品の販売を認め、富裕層向けの課税を維持するなど、党内反対派に譲歩する内容となった。

ただ、同党の上院議員2人がすでに修正案に反対を表明。法案が上院を通過するには50票が必要で、上院で52票を握る共和党内で造反者がこれ以上増えると可決は難しくなる。

当初案は穏健、保守派双方から批判を浴び、可決に必要な支持が集まらなかった。マコネル院内総務は党内の結束を促し、新たな法案を来週採決したい考え。

同氏は「米国民は苦痛をもたらすオバマケアよりも優れたケア(医療保険)を享受する資格がある。それを提供するのは来週になる」と述べた。

党内穏健派のスーザン・コリンズ議員と保守派のランド・ポール議員は、修正案を審議することにさえ反対すると表明。複数の上院議員はメディケイド(低所得者向け公的医療保険)縮小計画などをはじめとする改廃案の内容に懸念を示し、別の2人の上院議員は異なる代替案を提示した。

今回の案では、オバマケアの原資となっていた富裕層向けの2つの課税を維持した。年収20万ドル以上の個人、年収25万ドル以上の夫婦に対する3.8%の純投資所得税と、同水準の所得のあるメディケア(高齢者向け公的医療保険)受給者に対する0.9%の追加税だ。

同時に、オバマケアの規定に沿わない保証内容の薄い低コスト商品を保険会社が販売することを認める。これは保守派のテッド・クルーズ議員が提案したもので、保守派の抵抗勢力から支持を取り付ける目的がある。オバマケアは、妊婦・新生児向けケアやメンタルヘルスサービス、中毒治療、救急治療、入院、処方箋薬などを保険の適用対象と規定している。

だが、保険会社の業界団体はこれまで、保険対象を絞った「スキニープラン」について、保険料の高騰を招き、個人の保険市場を不安定化するなどとして否定的な見方を示している。

修正案ではまた、個人の保険市場安定化に向けた補助金を700億ドル積み増した。 

一方で、当初案に盛り込まれていたメディケイド拡大を段階的に縮小し、2025年からメディケイド向け連邦支出を大幅に減らす案は残した。無保険者への罰金は当初案通り廃止する。

党内穏健派はメディケイド向け支出のカット幅縮小を望んでいた。

修正案について専門家は、社会のセーフティーネットとされるメディケイドの縮小や無保険者の増加、高齢者や病人をはじめ多くの国民に対する保険料の引き上げにつながるという主要な要素は当初案と変わらないと指摘。

市場のアナリストらも主要な要素について当初案とほとんど変わっていないと分析しており、米国株式市場でヘルスケア株は総じて横ばいとなった。

*内容を追加しました。

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最終更新:7/14(金) 8:41
ロイター