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富士山に危うい矢印 須走口7合目、町が消去検討

7/14(金) 8:21配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 小山町の富士山須走口本7合目の山小屋「見晴館」の近くで、登山ルートとは違う方向を示す矢印がペンキで描かれていることが13日までに、町などへの取材で分かった。矢印の先は起伏があり、足場が悪い斜面が続き、山梨県の吉田口下山道に合流する。静岡県側山開き後の初の週末を控え、関係者は「大きな事故につながりかねない」と懸念する。

 町などによると、矢印はおおむね2メートル間隔で、岩石や岩盤に白色のペンキで描かれている。見晴館の経営者林光敏さん(59)によると、6月20日、山小屋点検で訪れた際に発見した。一部は小屋の敷地内にもあった。既に山開き後に数人の登山客が矢印に従って誤った方向に進んだため、現在は進入禁止のロープを張って対応しているという。

 複数の関係者によると、2016年の開山期には無かったという。16年の閉山後から雪が降り積もるまでの間に描かれた可能性がある。

 矢印が示す先は斜面の岩場が続き、起伏の激しい箇所もある。町によると、これまでに間違ったルートを進んでけがをしたという連絡は無いという。林さんは「夜中や霧が深いとき、登山客が矢印を頼りにすると危険。事故になる前に対応してほしい」と気をもむ。

 山小屋関係者の中には「富士山の自然や景観が損なわれる」との憤りや、自然公園法や文化財保護法に抵触するのではと指摘する声もある。

 町は県や環境省と今後の対応を協議している。町商工観光課担当者は「単なるいたずらなのか、何かを意図した行動なのか分からず困惑している。登山者の安全確保のため早急にペンキを消す方向で調整したい」と話した。

静岡新聞社