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多忙なビル管理者は、中央監視室を“持ち運ぶ”

7/14(金) 6:10配信

スマートジャパン

 ジョンソンコントロールズはビルオートメーションシステム(BAS)「Metasys」シリーズの新製品「Metasys BAS G3-R9.0」(以下、G3-R9.0)の国内販売を開始した。ユーザーインタフェースの改善とセキュリティを強化したのが特徴で、価格は税別250万円から。出荷開始は2018年1月を予定している。

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 Metasysは最大10万点までの管理が可能なWebベースのビル管理・中央監視システム。サブシステム間のIPからフィールドデバイス間のMS/TPまで、一貫してオープンプロトコルの「BACnet」を採用しているのが特徴で、これまでにグローバルで10万件の導入実績があるという。

 Metasysの最新バージョンであるG3-R9.0の特徴は大きく3つある。1つ目がユーザーインタフェース(UI)の大幅な刷新だ。中央監視システムの操作画面のデザインや機能を見直し、説明書などを確認することなく直感的に利用できるUIを目指したという。ビル管理者の高齢化や人材不足が課題となる中、未経験者でも直感的に操作できるようすることで、生産性の向上をサポートする狙いだ。

 例えば警報確認画面では、該当エリア内において類似の警報が過去にどれくらいの異常が起きているのか、関連機器に警報は出ていないか、他のフロアで同様の問題が起きていないかなどをまとめて確認できるようにしている。同じ系統内で問題が発生しているポイントを自動でリスト化する機能も搭載した。従来の警報履歴を時系列で一覧表示するだけだった画面と比較して、原因の特定にかかる時間を短縮できるという。

 専門知識が必要な空調機器の運転スケジュール管理も行いやすくした。複数のエリアの空調機器を一覧表示し、稼働させる時間帯を視覚的に把握できるようにしている。該当する空調機器を選択し、時刻をセットするだけで運転時間の一括変更も行える。複数のテナントからの異なる要望にも、柔軟に対応できるという。

 この他、システム構成のグラフィック画面などのデザインも改良し、直感的に把握しやすくした。また、オプションとして設備の3Dグラフィック表示にも対応する。

中央監視室を“持ち運べる”

 2つ目の特徴が、スマートフォンやタブレット端末への対応だ。新バージョンのMetasysは、PC、タブレット、スマートフォンごとにレイアウトやデザインを最適化するレスポンシブデザインを採用している。そしてPC、スマートフォン、タブレット端末のどのデバイスからでも、同じインタフェースで同様の操作を行える。インターネット環境さえあれば、Webブラウザからいつでもどこでも中央監視室にいるかのようにあらゆる作業が可能だ。

 例えば警報が発生し、機器の確認などの現場対応が必要になった場合、一般には中央監視室の作業者と、現場作業者が電話などで状況を確認しながら作業を進める場合が多い。だが新バージョンのMetasysであれば、タブレット端末などで状況を確認しながら1人でも作業を進められる。オプションサービスを利用すると、設備の仕様書などの関連ドキュメントも閲覧可能だ。

HTTPSプロトコルを採用

 3つめの特徴がセキュリティ対策だ。最近では複数の建物のエネルギーを統合管理するなど、BEMSの接続範囲が拡大している。それに比例してサイバーセキュリティ対策の重要度も増している。そこで、Metasysの新バージョンでは暗号化を行うHTTPSプロトコルを採用。BASへのHTTPSプロトコルの採用は「業界初」(ジョンソンコントロールズ)だという。

 ジョンソンコントロールズではMetasysの新バージョンを、ゼネコンやデベロッパー、設計事務所に加え、ビルオーナーなどのエンドユーザーにも提案していく方針。新築を中心に、オフィスビル、病院、工場、データセンターなど幅広い建物での需要を見込む。なお、新バージョンのUIは既存のMetasysユーザーにも提供可能だという。同社は新バージョンの投入により、Metasysシリーズの年間売上高20%増を目指す方針だ。