ここから本文です

<トランプ氏>鉄鋼制裁「中国以外も」輸入対抗策に強い意欲

7/14(金) 10:43配信

毎日新聞

 【ワシントン清水憲司】トランプ米大統領は12日、「国家安全保障上の脅威」を理由とする輸入鉄鋼製品への制裁措置について「輸入枠と関税のふたつの方法がある。恐らく両方だ」と述べ、発動に強い意欲を表明した。鉄鋼製品をダンピング(不当廉売)しているのは「中国だけでなく、他の国々もだ」として、制裁対象を中国に限定しない考えも示唆した。

 訪問中のパリに向かう機中で12日、記者団に語った。トランプ氏は「(対米輸出国は)鉄鋼をダンピングし、米国の製鉄産業を破壊している」と指摘し、「私は何十年にもわたるダンピングをやめさせる」と強調した。7、8日にドイツで開催された主要20カ国・地域(G20)首脳会議で、各首脳はトランプ氏に慎重な対応を求めたが、説得は不調に終わったことになる。

 米メディアによると、ロス商務長官は13日、議会関係者に制裁の根拠となる調査報告を今後1週間程度でトランプ氏に提出すると伝えた。どんな対応を実施するか「選択肢」も同時に示し、トランプ氏が判断する見通しだ。

 トランプ政権が実際に輸入枠の設定を通じた輸入制限や、高関税をかけることを決めた場合、制裁対象国が世界貿易機関(WTO)に提訴したり、対抗措置を発動したりする可能性が高い。欧州連合(EU)のユンケル委員長は「EUも即刻、措置を取る」と警告しており、大規模な報復合戦に発展し、世界経済に悪影響を与える恐れがある。

 日本など同盟国を巻き込む形で制裁に踏み切れば、国際協調に背を向けるトランプ政権の姿勢が一段と鮮明になる。

最終更新:7/14(金) 10:49
毎日新聞