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<上尾・熱中症死>降車時点呼、機能せず 県が立ち入り調査

7/14(金) 10:59配信

毎日新聞

 埼玉県上尾市の障害者施設「コスモス・アース」で13日、送迎用のワゴン車内に取り残された利用者の男性(19)が熱中症とみられる症状で死亡した事故で、施設では通常、利用者を車から降ろす際に点呼をしていたが、この日は確認が不十分だったことが施設への取材で分かった。県は14日、障害者総合支援法に基づき施設への立ち入り調査を実施。県警上尾署は安全管理に問題がなかったか施設から事情を聴き、業務上過失致死容疑も視野に捜査している。

 13日夜に報道陣の取材に応じた施設の大塚健司管理者(75)によると、施設では普段、朝夕の送迎時に職員が利用者の点呼をしていたが、この日はワゴン車の運転手や職員らが男性が車から降りたかどうかを十分確認していなかった。また、昼食時は全員が食堂に集まるため、利用者の人数を確認できる機会があったが不在に気付かず、閉所時刻の午後4時間際にようやく男性を発見した。男性は普段の生活で介助を必要とせず、車の乗り降りも自力でできたという。ワゴン車は通常、安全のため後部座席のドアが内側から開けられないようロックしていたが、大塚管理者はこの日の状況について「控えたい」として明らかにしなかった。関係者によると、男性は自閉症で、今春から施設に通い始めたという。

 同署や施設などによると、男性は13日午後3時25分ごろ、車内で泡を吹いた状態で倒れているのを職員に発見され、搬送先の病院で死亡が確認された。男性は同日午前9時ごろ、職員が運転するワゴン車で他の利用者4人と共に施設に到着したが、発見までの約6時間半、1人で車内に取り残されたとみられる。男性は3列ある座席の最後列の右側に乗り込み、発見時に倒れていた位置もほとんど変わらなかった。【遠藤大志、内田幸一】

最終更新:7/14(金) 13:02
毎日新聞