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稀勢の里2場所連続途中休場か 勢に吹っ飛ばされ左足首まで負傷、病院直行

7/14(金) 6:05配信

デイリースポーツ

 「大相撲名古屋場所・5日目」(13日、愛知県体育館)

 左上腕部などの故障から復活を期す横綱稀勢の里(31)=田子ノ浦=は平幕の勢(伊勢ノ海)の小手投げに屈し、3敗目を喫した。狙い通りに左を差したが、患部の左腕に力が入らず、対戦成績で15戦全勝だった相手に屈辱の逆転負け。土俵下に飛ばされ、左足首まで負傷し、取組後に病院へ直行した。出場は14日朝の様子を見て最終的に判断するものの、2場所連続の途中休場は避けられない状況となった。

【写真】不甲斐ない相撲で敗れた稀勢の里の頭を、乱れ飛ぶ座布団が直撃

 敗れた稀勢の里は苦悶(くもん)の表情を浮かべ、花道を引き揚げた。引きずる左足。痛みにこらえきれず、両手を膝に置き、立ち止まった。

 星勘定も体も限界点を超えた痛恨の3敗目だった。15戦全勝だった得意の勢に、左を深く差して右から抱える。盤石の態勢から勝利は間近だった。だが攻めを焦った。回り込まれて残されて小手に振られると、患部の左腕は無抵抗。そのまま土俵下に吹っ飛ばされ倒れた。

 着地した際、左足首を強打したか、土俵上で顔をしかめた。風呂上がりの支度部屋では質問にも「ふー」「はー」と息を吐くのみ。帰り際、段差は慎重に降り、左足の草履はズルズルと音をさせ、引きずって車に乗り込んだ。

 病院に直行した後、愛知県長久手市内の宿舎で師匠の田子ノ浦親方(元幕内隆の鶴)と話し合った。師匠は「(箇所は)左足首。見た目は腫れがある。骨には異常がない」と説明。「(出場は)あす(14日)の様子を見て考える」と結論を持ち越したが、出場は極めて厳しい。

 1場所15日制度が定着した1949年以降、5日目までに3敗を喫して優勝した例は12年夏場所の平幕旭天鵬のみ。復活Vは絶望的な上、新たな故障まで抱えた。左上腕部の不安は初日から全く改善しておらず、休場は避けられないだろう。

 八角理事長(元横綱北勝海)は「右からの抱え込みが甘い。流れは流れだが、回り込まれないように足を送っていかないと。万全ではないということ。まあ、大丈夫と思って出ているんだから」と苦しい胸中を思いやった。

 名古屋場所を全休してケガの完治を優先するべきとの声もあった。そんな勧告に「休んで治るもんなら休む。最善を尽くす」と反骨心を胸に出場を決めた。先場所は11日目に途中休場したが、5日目から4連勝と持ちこたえていた。先場所以上に事態は深刻と言える。横綱が2場所連続途中休場なら進退問題が浮上しかねない。