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<劉暁波氏死去>EU「良心の囚人釈放」再要求

7/14(金) 11:47配信

毎日新聞

 劉暁波氏死去を受け、欧州では哀悼の声とともに中国政府の対応への批判や真相究明を求める声が広がった。

 劉氏と妻の霞さんはドイツでの治療を希望していたが、中国政府が受け入れることはなかった。独政府のザイベルト報道官は13日、ツイッターに「公民権と言論の自由を求める勇気ある闘士だった劉氏の死を悲しんでいる」とするメルケル独首相の言葉を投稿した。メルケル氏は主要20カ国・地域(G20)首脳会議のため訪独した中国の習近平国家主席と劉氏の受け入れについて協議したとされるが、実現しなかった。

 ガブリエル独外相は「劉氏と妻は渡独を切望したにもかかわらず、実現されなかったことは痛恨の極み」と中国政府を批判。「なぜもっと早くがんを発見できなかったのか中国には究明する義務がある」と求めた。出国を希望している劉氏の妻らの移動の自由を認め、ドイツなどに出国させるよう主張した。

 フランスではルドリアン外相が13日、哀悼の意を示した。「フランスは繰り返し、劉氏の釈放と妻の行動の自由を求めてきた」と強調し「フランスにとって人権擁護は最重要のものだ」と主張した。

 国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」(本部パリ)のドロワール事務局長もツイッターで「適切な治療を与えなかった」と批判し、妻についても「裁判なしの独裁的な身柄の拘束」と指摘した。国連人権高等弁務官事務所(OHCHR、本部ジュネーブ)のザイド・フセイン人権高等弁務官は「中国と世界の人権運動は、人権擁護に人生をささげた重要な人物を失った」との声明を出した。

 欧州連合(EU)のトゥスク欧州理事会常任議長(EU大統領)とユンケル欧州委員長は13日、連名の声明を発表。遺族が望む場合は出国を認めるよう求めた。また、言論や思想、宗教などを理由に逮捕された「すべての良心の囚人」を釈放するよう改めて訴えた。【ベルリン中西啓介、パリ賀有勇、ブリュッセル八田浩輔】

最終更新:7/14(金) 13:16
毎日新聞