ここから本文です

「人権」踏み込まず=中国への刺激避ける―劉暁波氏死去で日本政府

7/14(金) 12:11配信

時事通信

 中国の民主活動家、劉暁波氏の死去を受け、日本政府は、中国の人権状況に関する批判に踏み込むことを避けている。

 日中関係改善や対北朝鮮での連携などを考慮し、中国指導部を刺激したくないとの判断が働いているようだ。

 「引き続き高い関心を持って中国の人権状況を注視していきたい」。菅義偉官房長官は14日の記者会見で、「注視」という表現を繰り返し、劉氏を長期間投獄していた中国当局に対する直接的な批判は口にしなかった。

 ただ、日本も先進7カ国(G7)の一員として、中国共産党による一党支配の下での人権状況に一定の懸念を共有している。岸田文雄外相は会見で「自由、基本的人権の尊重、法の支配は国際社会の普遍的価値で、中国でも保障されることが重要だ」と指摘。劉氏の夫人の処遇に関しても「適切な対応がなされるべきだ」と述べた。

 とはいえ、末期がんを患っていた劉氏の受け入れを働き掛けていたドイツや米国などと比べると、日本政府は劉氏支援に及び腰だった。日中外交筋によると、劉氏周辺では日本での治療を希望する声も出ていたが、日本側が熱意を持って動いた形跡は見られず、日の目を見なかった。

 日本は中国と東・南シナ海問題で対立する一方、核・ミサイル開発を加速させる北朝鮮への圧力強化では中国の協力を取り付けたい考え。先のドイツでの日中首脳会談では、関係改善に向け対話促進を確認した。 

最終更新:7/14(金) 20:22
時事通信