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犯罪被害者への国の給付金、親族間犯罪にも支給拡大へ

7/14(金) 15:26配信

朝日新聞デジタル

 犯罪被害者に国が給付金を支給する制度について、警察庁の有識者検討会は14日、原則不支給だった親族間犯罪での支給対象を拡充することなどを求め、提言をまとめた。同庁は制度を改正し、来年度の施行を目指す。

 警察庁によると、2016年に摘発された殺人事件(未遂を含む)は全国で770件。親族間だった割合は55%を占めた。

 現行制度では親族間の犯罪について、加害者の利益につながることがあるため、特殊なケースを除いて給付金を支給していない。

 検討会は、離婚調停中など親族関係が事実上破綻(はたん)していれば全額支給することを提案。無理心中などで残された18歳未満の子どもについても支給することを求めた。例えば夫婦間の殺人の遺児には現行では支給されないが、児童養護施設に入るなど加害者を利する恐れがなければ支給される。

 この制度は殺人などの犯罪に遭いながら、損害賠償などが受けられない被害者や遺族に支払われるもので、1981年に施行された。16年度の受給者は390人で、支払総額は約8億8200万円だった。

 警察庁は4月に大学教授らで構成される有識者検討会を立ち上げていた。(浦野直樹)

朝日新聞社