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働き方改革、法制化へ前進 連合軟化 民進は対応苦慮

7/14(金) 7:55配信

産経新聞

 安倍晋三首相が13日、連合の神津里季生(こうづ・りきお)会長との会談で「高度プロフェッショナル制度」を盛り込んだ労働基準法改正案の修正検討を表明したことで、同改正案を含む働き方改革関連法案の概要が固まった。働き方改革は秋の臨時国会で最大の焦点となるが、民進党は支持団体の連合が「残業代ゼロ」制度を事実上容認したことで一方的な反対もできなくなり、対応に苦慮しそうだ。

 「そもそも制度として必要なのかというのは根底にある。しかし、現実を考えると、健康管理のところだけは最低限やってほしいというのが私たちの思いだ」

 神津氏は首相との会談後、記者団にこう述べ、健康確保措置の強化を条件に高度プロフェッショナル制度を事実上容認する考えを示した。同制度も含む働き方改革関連法案の法制化に向け大きな前進となった。

 働き方改革関連法案は、同一労働同一賃金を実現するための労働者派遣法、パートタイム労働法、労働契約法の3法の改正と、長時間労働是正に向けた残業上限規制を強化する労働基準法の改正が柱だ。3月末の働き方改革実行計画に基づく労働政策審議会(厚生労働相の諮問機関)の議論もまとまり、今後、法制化の作業が本格化する。

 働き方改革関連法案で野党が問題視していたのが、高度プロフェッショナル制度を含む労基法改正案との関係だ。同改正案は平成27年4月に国会に提出されたが、野党が「残業代ゼロ法案」と強く批判し、継続審議となっている。

 ただ、今年3月の政府の働き方改革実行計画では「この法改正について、国会での早期成立を図る」と明記していた。実行計画をまとめた働き方改革実現会議に神津氏がメンバーとして加わり、労基法改正案の早期成立を明記した実行計画も承認し、その後、水面下で政府と連合の間で修正協議が続けられていた。

 今回、連合が「残業代ゼロ」制度を事実上容認したことで打撃を受けそうなのが民進党だ。東京都議選の自民党惨敗を受け、働き方改革関連法案の国会審議でも安倍政権への対決姿勢を鮮明にしたいところだったが、最大の支持団体にはしごを外された形になる。

 民進党の蓮舫代表も13日の記者会見で、労基法改正案に対し「どういう内容のものが出てくるのか見ないと現段階では話せない」と歯切れが悪かった。(桑原雄尚)

最終更新:7/14(金) 7:55
産経新聞