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中国当局、異例の情報戦展開

7/14(金) 7:55配信

産経新聞

 【北京=西見由章】ノーベル平和賞受賞者で国際的に影響力の大きい劉暁波氏の重病が判明した6月下旬以降、中国当局は詳細な治療状況や劉氏の映像を積極的に発信する異例の情報戦を展開した。処遇をめぐる国内外の批判をかわす狙いだったが、世論操作を優先させる姿勢は「専門医よりも情報機関が主導権を握っている」(北京のドイツ大使館)と批判された。

 劉氏の処遇をめぐり、中国司法省は海外渡航を認めない方針を6月28日に家族に伝達。これと同時に、搬送先の病院がある瀋陽市の司法部門は、劉氏らが仮釈放後の治療に「満足している」との声明を発表した。

 さらに劉氏を診察した米独の専門医が9日、外国への移送は可能だとする声明を発表すると、翌10日に病院は劉氏が危篤に陥っているとの診断を公表。病床に横たわり衰弱した劉氏の姿を映した監視カメラの映像も流出させた。

 いずれも「人道的配慮」や「病状悪化」をアピールする広報だが、あまりに露骨な情報操作だとして、内外の支持者や関係国の不信感を広げる結果となった。治療を含む当局対応の適否は、今後親族や支持者が公表することになりそうだ。

最終更新:7/14(金) 7:55
産経新聞