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須磨海浜水族園、VRヘッドセットを利用した体験型イベント「未来水族感」を7月15日~8月17日開催

7/14(金) 14:35配信

Impress Watch

 須磨海浜水族園は、VR(Virtual Reality)ヘッドセットなどの最新技術を活用したコンテンツや、AI搭載の魚型ロボットを使った展示などの体験型イベント「未来水族感」を、7月15日から8月17日の期間で開催すると発表し、7月13日に報道公開した。

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 今回のイベントは、須磨海浜水族園60周年記念事業の一つとして、ソフトバンクとVRコンテンツ制作会社のハシラスの企画・協賛によって開催する。まず初めに、須磨海浜水族園 園長の吉田裕之氏が登壇し、挨拶するとともに、今回のイベントの趣旨について次のように説明した。

「私たちの水族館は、生きた生物を展示して、その生物をとおして市民の皆さまに自然の大切さや自然への感心を高めていただく、というのがコンセプトです。ただ、現実にはさまざまな難しい部分があります。繁殖の様子や食べる様子など、日常の生活を開館時間内に見せるということは不可能です。そういったなか、何かよい方法はないかといろいろ探していたところ、水族館に来て実際に楽しめる、進化したIT技術に興味を持ちまして、ソフトバンクさんをはじめとした皆さんと一緒にやらせていただくことになりました」

 続いて、展示するコンテンツについて説明した。今回のイベントで展示するコンテンツは全部で3種類。

 まず1つめは、VRヘッドセットを装着して、バーチャル空間に浮かび上がる魚を採取して、同じくバーチャル空間内にある水槽の生き物を増やしていくという、体験型コンテンツ「Fish Collection Challenge」。バーチャル空間の水の中に自分が入っていって、楽しみながらオリジナルの水槽を作るというコンテンツで、インタラクティブ性の高いものになっている。VRヘッドセットを装着すると、自分の周囲に魚が現われ、捕まえた魚をバーチャル水槽に投げ入れると、水槽内の魚が増えていく、という内容だ。登場する魚は全部で8種類で、捕まえると魚の説明文も表示される。説明文は須磨海浜水族園のスタッフが作ったそうだ。

 利用しているVRヘッドセットは、HTCの「Vive」で、4台を用意。加えて、小さな子供には2眼のVRヘッドセットの利用が推奨されないということもあるため、子供向けに1眼のVRヘッドセットも用意する予定とのこと。子供でもあまり負担にならないよう、1回につき5分ほどの体験になる。

 次に「サンロクマル水族館」。こちらは、須磨海浜水族園に設置されている大水槽内を360度カメラで撮影し、その全天周映像を手持ちのスマートフォンを利用して楽しめるというもの。普段はアクリル越しにしか楽しめない水槽内を、あたかも自分が水槽内に入っているかのような感覚で楽しめる。映像は自分で動きながら上下左右好きな方向を見られるので、優れた臨場感で楽しめるとしている。

 映像はYouTubeにアップロードされており、自由に閲覧できるほか、イベント期間中に須磨海浜水族園で販売する紙製の簡易VRヘッドセット「カードボード」に手持ちのスマートフォンを装着すれば、より臨場感ある映像で楽しめる。そのほかにも、ソフトバンクモバイルが発売しているスマートフォン「HTC U11」とVRヘッドセット「LINK」を利用した展示も行なわれるので、手持ちのスマートフォンがなくても楽しめる。なお、「HTC U11」と「LINK」を使った展示が行なわれるのは、今後は7月16日のみとなる。

 この映像の撮影は、須磨海浜水族園のスタッフが2日かけて行なったそうで、そのなかから、普段体験できないような見所のあるシーンをピックアップしつつ10分間の映像に仕上げたという。なお、サンロクマル水族館の映像は、YouTubeで7月13日より公開されている。吉田氏は「須磨海浜水族園をお持ち帰りください」と説明したが、須磨海浜水族園に行かなくても自宅で手持ちのスマートフォンなどを利用して楽しめる。さらに、今後須磨海浜水族園の公式Facebook上でも5分間の映像を公開する予定だそうだ。

【追記】スマートフォン「HTC U11」とVRヘッドセット「LINK」を利用した展示については、取材日と7月16日の2日間のみの実施とのことですので、記事中にその旨を追記いたしました。

 最後は「ロボットフィッシュ MIRO」。こちらは、AI搭載の魚型ロボット「MIRO」が、本物の魚と一緒に水槽の中で泳ぐ様子を観察できるというもの。韓国のAIROが開発したロボットで、本物の魚の動きを研究し、製作に3年ほど費やしたという。また、連続12時間の動作にも耐えられる高耐久性も特徴とのこと。

 動きはまだぎこちない部分があると吉田氏は指摘していたが、それでも少し離れた場所から見ると、MIROはまるで本物の魚のように見えるほど、動きはリアル。また、自動運転対応自動車などと同じように「ものすごく可能性を秘めている」とも指摘。「人がそこに行かなくても、自然がどうなっているのか教えてくれる、そういった可能性を秘めています。ITはこれからもどんどん進化していきます。その先には、自然へのより多くの理解があり、人が自然と共存するために必要な保全の意識・技術を伝えてくれるようになると思います。それを、生きた生き物とITとを合わせて、水族園で体験していただいて、将来に対する希望を持ってもらいたいと思います」と語り、今回の展示の意義について説明した。

 続いて、ソフトバンク 新規事業開発室 事業開発統括部 事業開発部 VR事業推進課の小沢元氏によって、イベント開催の経緯などが説明された。今回、イベントの企画および協賛として参加しているソフトバンクは、VRコンテンツ2種類を担当している。

 ソフトバンクでは、2016年6月にVR事業推進課を立ち上げ、全天球映像ソリューションを主に扱いながら、VRの普及を促進すべくさまざまな取り組みを行なっているという。その取り組みは、おもに企業を対象としているそうだが、今回は「一般の方々にもVRの世界を体験していただきたい」と考えて、参加することにしたという。ただ、今回ソフトバンク自身はコンテンツ製作まで手がけてはおらず、そのコンテンツを実現するための手法や技術についてサポートを担当。実際のコンテンツ制作は、Fish Collection Challengeについてはハシラスが、サンロクマル水族館の撮影や編集は須磨海浜水族園が行なった。

 なお、イベント開催期間中の須磨海浜水族園の開園時間は9時から22時となっており、イベントの体験時間は10時30分から17時まで。また、3種類のコンテンツのうち、Fish Collection Challengeは体験料500円の有料コンテンツだが、そのほか2種類は無料で楽しめる。イベント開催場所は、須磨海浜水族園メインエントランスを抜けた先、大水槽の目の前に広がるエントランスホールだ。

トラベル Watch,平澤寿康

最終更新:7/14(金) 23:37
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