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不安残る国産チーズ強化=輸出振興でも課題―日欧EPA対策

7/14(金) 17:47配信

時事通信

 政府は14日、欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)交渉の大枠合意を受け、国内対策の基本方針を決めた。国産チーズのブランド化などを打ち出したものの、酪農家らの不安は払拭(ふっしょく)されていない。「攻めの農業」(安倍晋三首相)を象徴する輸出振興にも課題は残る。

 基本方針では、16年目に無税になる低関税輸入枠を設ける欧州産チーズに対抗するため、チーズの原料となる生乳の低コスト化を進める。品質向上とブランド化を進め、チーズを製造する設備の生産性向上や生産者向けの技術研修も検討する。農林水産省幹部は「さまざまな対策を講じて国産チーズの競争力を高めていく」と意気込む。

 チーズ向け生乳の大半は北海道で生産されている。消費者だけでなく、生産者も「欧州産チーズの長い歴史と伝統ある品質に憧れを持っている」(ある酪農家)という。本場の味が安く入ってくることへの危機感は強く、酪農団体幹部は「現場では市場を奪われる不安の声が強い」と語る。

 国内対策の具体化はこれからだが、JAグループ幹部は「搾乳ロボットや新技術の導入で酪農家の労働を効率化し、優良な乳用牛の頭数を増やすことも必要だ」と指摘。長年の課題である酪農家の高齢化問題にも取り組むべきだと訴える。 

最終更新:7/14(金) 20:26
時事通信