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ブラジル汚職スキャンダルは重大局面 ルラ元大統領、有罪確定なら大統領選出馬の道断たれる

7/14(金) 1:06配信

産経新聞

 【ロサンゼルス=中村将】南米ブラジルの政財界を巻き込んだ一連の汚職事件は重大局面を迎えた。同国パラナ州の連邦裁判所は12日、収賄の罪に問われたルラ元大統領に禁錮9年6月の判決を言い渡した。ルラ氏は来年の大統領選に改めて出馬する意向を示し、世論調査でも高い支持率を得ているだけに、汚職スキャンダルに対する国民の怒りに拍車がかかりそうだ。

 AP通信などによると、判決は、ルラ氏がブラジルの建設会社が国営石油会社ペトロブラスと契約できるよう便宜を図った見返りに、海沿いの高級マンション1室と改装費を賄賂として受け取った、としている。ルラ氏の弁護士は上訴する方針で、上訴期間中は収監されることはない。

 国営石油会社ペトロブラスに端を発した一連の汚職事件で起訴された政治家や企業幹部は270人以上に上り、捜査当局は「オペレーション・カーウォッシュ(洗車)」と名付け捜査を継続している。

 2003年から10年まで大統領を務めたルラ氏は昨年のリオデジャネイロ五輪や14年のサッカー・ワールドカップを招致した立役者で、在任中は80%以上の支持率を得たこともあった。

 ルラ氏の後継のルセフ前大統領は汚職事件への国民の不満が増大する中、国家会計の不正操作に関わったとして、昨年、弾劾裁判で罷免された。副大統領から昇任したテメル大統領にも食肉会社に便宜を図った見返りに賄賂を受け取った疑惑が浮上。検察当局との攻防が続く。テメル氏の最近の支持率はわずか7%。

 貧困層を中心に高い支持を得ているルラ氏は来年の大統領選に出馬が予想される顔ぶれの中でも支持率で頭ひとつ抜け出しているが、有罪判決が確定すれば、出馬の道自体が絶たれることになる。

最終更新:7/14(金) 1:06
産経新聞