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DeNA・加賀が利き手の右手でハイタッチ “外国人キラー”は仕事も心も男気あふれる

7/14(金) 15:00配信

サンケイスポーツ

 【球界ここだけの話】

 野球界において、この“儀式”はおそらく国を問わず、行われているだろう。勝利のハイタッチだ。全選手、監督、コーチ、スタッフが笑顔でかわし、余韻に浸る。

 これまで日米で何球団ものハイタッチを見てきたが、ここ数年は利き手をかばいながら参加する投手の姿をよく目にする。右投手の場合、自分の右側に一列に並ぶ仲間に対し、左手を差し出して、少し窮屈そうな体勢でかわしていく。突き指など予期せぬアクシデントを避けるためだ。

 今や“ハイタッチあるある”として珍しくないことだが先日、担当しているDeNAで、ある“異変”に気づいた。8年目の32歳、加賀の姿勢だ。横浜スタジアムで選手はグラウンドでハイタッチを終えると、一塁側ベンチ内に並ぶスタッフの元へ。奥(外野寄り)から本塁方向へ歩きながらかわしていく。

 選手目線ではスタッフは自分の左側に列をなしている。そんな中で、右投手の加賀はあえて利き手の右手を差し出していたのだ。チームメートの誰もが認める筋骨隆々のボディーを少し窮屈そうにして…。

 「左手の握手って別れを意味するっていうじゃないですか。それがなんだか嫌なので、右手でやっています」

 確かに子供のころにそういった話を聞いたことがある。私の場合は「右手の握手が“友情”を意味するので、左手の握手はしない方がいい」といったものだった。

 さっそく調べてみた。諸説あったが、総合的な解釈として右手の握手には相手をリスペクトする意味が込められており、左手にはネガティブな要素が多かった。それが迷信なのか作法なのかはともかくとして、少なくとも加賀は仲間とのネガティブ要素のある接触を避けているのだ。利き手に細心の注意を払いながら…。

 「相手の手が引っかかって右手を(後方に)持っていかれないように、前の方に手を出してタッチしています」

 今季22試合に登板し、2勝6ホールドをマークしている。特にワンポイントでの“外国人キラー”としての信頼は絶大だ。その仕事ぶりも男前だが、どこか武骨さを漂わせる加賀の中にある渋い心意気もまた、魅力でもある。(湯浅大)