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金華山の標高が違うワケ 市案内と石標に差異

7/14(金) 9:34配信

岐阜新聞Web

 かつて戦国武将織田信長が約10年間拠点とした岐阜城の建つ金華山。標高は、岐阜市の観光案内では329メートルに統一されているが、現地では「山頂は338メートル」と説明する案内人もいる。信長が天下統一を夢見た金華山の本当の高さは、一体何メートルなのか。
 国土地理院測地基準課によると、金華山の高さを初測量したのは1887年11月。その際、測量の基準となる三角点を現在の岐阜城の床下に当たる場所に定め、高さを338・5メートルとした。
 長らくこの数字は地図で採用され、「338を“ササバ”と読んで覚えた」という男性(62)も。岐阜城の前には「海抜高三三八米 昭和八年二月十一日」などと記された石標が今でも残る。
 ところが1939年6月1日に三角点が動いた。今は岐阜地方気象台金華山分室のある場所で、立ち入りは制限される。移転後の高さは約10メートル低い328・86メートル。同院の地図では、金華山頂に三角点マークをつけて328・9メートルと修正した。さらに、より正確な高さを求めるため全国の三角点の再調査が3年前に行われ、10センチ低くなった。
 岐阜市は現在、329メートルを採用している。その理由を、観光コンベンション課の担当者は「国土地理院の地図では(四捨五入して)329メートルと記される。統一化を図ってきた経緯があり、変えると混乱する」と説明する。しかし、金華山周辺の観光ガイドを務める市まちなか案内人の平山晃さん(57)は、「三角点は329メートルで、山の頂点は338メートルと説明している」という。
 最高地点について同院では、全国的に有名な山には、三角点より高い位置に最高峰がある場合、地図に両方を併記する。岐阜と長野県境の御嶽山は、三角点「3063・6(メートル)」の隣に最高地点「3067(メートル)」と記している。
 最高地点を測り直すことは可能で、過去に測り直した例もある。九州最高峰の鹿児島県・宮之浦岳(1936メートル)では、登山者からの要望もあり、標高を再測量。01年に最高標高値を従来の三角点から1メートル高くした。
 金華山について同院測地基準課の大滝修課長は「最高地点は329メートルよりは高いでしょう。市民や登山者からの要望が盛り上がれば測り直すこともありうる」と話している。

岐阜新聞社

最終更新:7/14(金) 10:19
岐阜新聞Web