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【16-17シーズン総括#2】レアルとバルサ、その明暗を分けたのはジダンの巧みな采配

7/14(金) 12:01配信

theWORLD(ザ・ワールド)

弱点を強みに変えたジダンのテコ入れ

2016-17シーズンのリーガ・エスパニョーラの優勝はレアル・マドリードだった。レアルはUCL優勝も成し遂げていて、完璧なシーズンだったといえる。2位は3ポイント差のバルセロナ。レアルとの“クラシコ”を制して最終節に望みをかけたがわずかに及ばなかった。3位のアトレティコ・マドリードは首位レアルと15ポイントもの差があるので優勝争いからは脱落しているが三強の面目は保った。そのアトレティコと6ポイント差のセビージャまでが来季のUCLに出場する。ビジャレアル(5位)とレアル・ソシエダ(6位)がUELへの出場権を手にした。降格はスポルティング・ヒホン(18位)、オサスナ(19位)、グラナダ(20位)の3チームである。

優勝を争ったレアルとバルサの差はわずか3ポイントにすぎないが、シーズンを通してみるとUCLも制覇したレアルと、コパ・デル・レイだけに終わったバルサは明暗を分けた。どちらも強力だったが、チームとしてのピークの違いだろう。

レアルはジネディーヌ・ジダン監督の下、大きな進歩を遂げた。BBC(ベイル、ベンゼマ、ロナウド)はもはやチームの看板ではなく、モドリッチ、クロース、カゼミロのMF陣こそ安定したパフォーマンスの基盤になっていた。終盤はイスコをトップ下に置いた[4-4-2]を定着させ、イスコ、モドリッチ、クロースを中心にレアル版ティキ・タカで主導権を握った。

レアルの積年の課題は2つあった。1つはロナウドの守備力、もう1つはバルサにポゼッションで勝てないこと。ロナウドは絶対的なエースだが、左ウイングに起用すると守備に穴が空いてしまう。大半の試合はレアルが相手を押し込んでしまうので大きな問題にはならないが、同じリーグにはバルサがいるのだ。バルサ戦では必ず押し込まれてしまうのでロナウドの守備をどうするかは常に問題だった。ジダン監督は2つの問題を一気に解決したといっていい。まず、[4-4-2]の採用でロナウドをトップに残して守備の問題を解決。さらに、中盤の充実によって近年でははじめてバルサと渡り合えるポゼッション能力を手にした。カウンターもポゼッションも強力、ハイプレスもできて引いてもある程度守れる、どうなっても強いチームに仕上がった。唯一、引いたときの守備力は盤石とはいえないが、そこはルーカス・バスケスを起用した逃げ切り策でしのいだ。

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