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アメリカのミレニアル世代は、今後も家を買わない ー エコノミスト分析

7/14(金) 20:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

アメリカのミレニアル世代の住宅所有率が過去最低を記録している。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチのエコノミストはミレニアル世代を25~34歳と定義。これまでアメリカでは、ミレニアルは最初の住宅を購入する「適齢期」と言われて来た。このことは、一部の住宅エコノミストが住宅需要に強気の見通しを示す1つの要因となっている。

【画像】住宅購入余力を示すチャート

だが、現実はデータ通りにはいかない。

「住宅購入が遅れているのは、厳しい信用基準に加え、結婚や出産の高齢化などライフスタイルの変化が影響していると私たちは考えています」とバンク・オブ・アメリカ・メリルリンチのエコノミスト、ミッシェル・マイヤー( Michelle Meyer )氏は説明する。

「これらの要素がすぐに変化することはなく、ミレニアルの住宅所有率は中期的に見ても恐らく低いままでしょう」

これらの要素は下記のチャートによっても裏付けられている。

ミレニアル世代にとって住宅価格の負担感は他の世代よりも大きい。

全米リアルター協会は住宅の平均価格(中央値)と家庭の平均収入(中央値)を比較することで、購買力指数を算出している。これは各地域の一般的な家庭が住宅ローンを借りられるかどうかを判断する基準として使える。

このデータによると、住宅価格はミレニアル世代にとって手が届く範囲内にあるが、より収入が多いと想定される上の世代に比べると、負担は重い。

また、マイヤー氏によると、若い世代にとっての最大の問題点は、住宅価格の20%程度とされている頭金の準備だ。

過去最高となっている学生ローンの負債額が住宅ローンの借り入れをより難しくしている。

連邦準備銀行によると今年第1四半期末時点の学生ローン残高は、約1兆4400億ドル(約158兆円)となっている。

だが、原因は他にもある。

ミレニアル世代の住宅所有率は他の年齢グループと比較して急速に低下している。

「住宅ではなく高価なアボカドトーストなどの嗜好品にお金を使う人がミレニアル世代には多いのかも知れない」

ミレニアル世代は家賃により多くの金を費やしている。

消費者支出調査によると、2015年までの10年間で所有する住宅への支出は低下し、家賃支出の割合は増えている。

親と同居している割合も高い。

国勢調査局のデータによると1967年の調査では25~34歳の年齢層の80%が配偶者またはパートナーと同居していたが、今では55%に減少している。

「結婚や出産などのライフイベントは家の購入に向けて大きなきっかけとなります」とマイヤー氏は言う。「親との同居、または一人暮らしの時期が長くなるほど、住宅購入にも遅れが生じるのです」

ミレニアル世代は中心街近くを好む

「BuildZoomによると、人口密度の高い10都市では、中心街から8キロ以内のエリアにおける住宅の新規売買取引数は2000年頃の数値を上回っています。ですが、中心街から16キロ以上離れたエリアの売買数は2000年の半分にとどまっています」とマイヤー氏は言う。


[原文:6 reasons why more millennials aren't buying homes]

(翻訳:まいるす・ゑびす)

最終更新:7/14(金) 20:10
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