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ビーナスが9度目の決勝へ、相手はムグルッサ [ウィンブルドン]

7/14(金) 12:04配信

THE TENNIS DAILY

イギリス・ロンドンで開催されている「ウィンブルドン」(7月3~16日/グラスコート)の女子シングルス準決勝。

37歳のビーナスが地元イギリスのコンタを下して9年ぶりのグランドスラム制覇に王手 [ウィンブルドン]

 こうも長い年月が経っても、ウィンブルドンは変わらずビーナス・ウイリアムズ(アメリカ)からベストを引き出す。

 木曜日に、勢いあるサービスとハードヒットで、第10シードのビーナスは第6シードのジョハナ・コンタ(イギリス)を6-4 6-2で倒し、ウィンブルドンで9度目の決勝に進出した。彼女が決勝に進んだのは2009年以来のこととなる。

 37歳のビーナスは、1994年に準優勝したマルチナ・ナブラチロワ(アメリカ)に次いで年齢の高い、ウィンブルドン決勝進出者だ。ウイリアムズはまた、母国のグランドスラム大会で優勝したここ40年で初のイギリス人女性となることを目指していたコンタの挑戦に、その手で終止符を打った。

「これ以上のことは望めない、とでも言えそうなところだけど、あとほんの少しだけ余計に望むわ。あともう一勝できたら、本当に素晴らしいでしょうね」とビーナスは言った。「容易ではないだろうけど、でも私は全身全霊を尽くしてトライする」。

 ビーナスは、6度目のウィンブルドン・タイトル、総じて8つ目のグランドスラム優勝杯を追っている。彼女の最後のウィンブルドン優勝は2008年。その年、彼女は妹セレナを決勝で倒し、オールイングランド・クラブ(ウィンブルドン)でタイトルを獲得した。そして、その一年後、彼女は決勝でセレナに敗れた。

 それからしばらくした頃、ビーナスは疲労と関節痛を引き起こすシェーグレン症候群と診断されたことを明かした。時間が経つにつれ、殊に彼女がグランドスラム大会で1回戦負けを続けたあとには、彼女が引退するのではないかという問いが浮かぶようになった。しかし彼女は歩み続け、ここ最近ふたたび勝てるようになり始めていた。

 ビーナスの復活は、一年前のウィンブルドンで本格的に始まった。彼女はそこで準決勝に進出し、それから1月の全豪オープンで決勝に進出して、そこで妹セレナに敗れた。セレナは今、妊娠中であるため、今年の残りの期間を休みに当てて、ツアーには参加していない。

「この試合前、彼女(セレナ)がいなくて本当に寂しかったわ。彼女がここにいればどんなにいいかと思った。彼女が私のために、これをやってくれればいいのにって」とビーナスは笑いながら言った。「それから『いいえ、だめよ。今回は自分のためにやらなきゃいけないの』と自分に言い聞かせた。そんなこんなで、こうなったというわけ」。

 土曜日、ビーナスは今季2度目、キャリア16度目のグランドスラム大会決勝を戦うことになる。今回の決勝の相手は、第14シードのガルビネ・ムグルッサ(スペイン)だ。

 ムグルッサはその木曜日、世界ランク87位のマグダレナ・リバリコバ(スロバキア)を6-1 6-1で圧倒した。

 ビーナスは、フロリダで2台の車による交通事故に関わった数週間後にイギリスにやって来た。その事故の数日後、相手の車の助手席に乗っていた人が命を落とした。ウィンブルドンでの最初の記者会見の際に、ビーナスはその交通事故について尋ねられて涙を流し、落ち着きを取り戻すため、少しの間、会見場から離れなければならなかった。

 コーチのデビッド・ウィットによれば、彼女は大会中、「テニスだけに集中するよう」努めてきた。

 準決勝で、最初にリードを奪うチャンスを手にしたのは、コンタのほうだった。コンタは4-4からのビーナスのサービスで、15-40とブレークポイントをつかみ、あとは自分のサービスをキープするだけ、という立場まで、あと1ポイントと迫ったのである。

 しかしビーナスは、最初のブレークポイントをダウン・ザ・ラインのバックハンド・ウィナーでしのぐと、2番目のそれをコンタの体の正面を突く、時速171kmのセカンドサービスによってもみ消した。セカンドサービスにそれほどのスピードを加えるというのはリスクのある作戦だったが、それが功を奏したのである。この勇敢な攻めがいい流れを切り開き、ビーナスは13ポイントのうち12ポイントを獲得した。

 その後は、もはや相手にブレークチャンスを与えることはなく、ビーナスは第2セットにまたも、レシーバーのボディに食い込む印象的なセカンドサービスを生み出した。サービスがコンタの体に向かい、コンタは飛びのいてそれを避けるはめになったのだ。

 特に序盤にはコンタもかなりいいプレーをし、ビーナスより1本多い20本のウィナーを決めた。双方のプレーヤーが、センターコートの観客からの大歓声に送られ、コートから去った。

「彼らはもっと騒々しくてもよかったほどよ。観客たちはとてもフェアだった。観衆がジョー(コンタ)を大好きなのはわかっている。そして彼女は今日、全力を尽くした」とビーナスは言った。「それは非常に大きなプレッシャーのはず。彼女はとてもうまく(期待のプレッシャーに)対処していたと思ったわ。そして私について言えば、経験が今日は大きな助けとなった」。

 これはビーナスにとって、出場20回目のウィンブルドンにおける10度目の準決勝だった。コンタは今年に先立ち、ウィンブルドンで一度も2回戦より先に進んだことはなかった。

 もうひとつの準々決勝では、ムグルッサがいきなり5-0とリードする過程で、最初の20ポイントのうち15ポイントを取る快調な滑り出しを見せた。リバリコバはグラスコートでのここ19試合のうち18試合で勝っていたが、その大部分が低いレベルの大会でのことであり、彼女は突然、先週以前には、ウィンブルドンでの戦績が2勝9敗だった選手に戻ったかに見えていた。

「今日は私の最良の日ではなかったわ」とリバリコバは言った。「でも何より彼女が、何かをするためのチャンスを私に与えてくれなかった」。

 ムグルッサは、ネットに出た25回のうち19回でポイントを取り、ウイナーの数ではリバリコバの8本に対し22本と、大きな優位性を見せた。

この勝利で23歳のムグルッサは、オールイングランド・クラブで2度目、キャリアでは3度目となるグランドスラム大会決勝への切符を勝ち取ったのだった。ムグルッサは、2015年ウィンブルドン決勝でセレナに敗れたが、昨年のロラン・ギャロスでは決勝でセレナを破っていた。

「セレナに少し指南を仰がなきゃいけないわね」と、ビーナスは言った。「セレナはいつも、私の味方なの。通常は、これらの決勝に進出するのは彼女だから、できる限りよい形で『ウイリアムズ』を代表できるよう、ベストを尽くすつもりよ」。(C)AP (テニスマガジン/テニスデイリー)

最終更新:7/14(金) 12:04
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