ここから本文です

【16-17シーズン総括#3】競争力を取り戻しつつあるセリエA 「世界最強」の称号を再び得るために

7/14(金) 12:04配信

theWORLD(ザ・ワールド)

まもなく一強時代の終えんか!? 着実に力をつけている上位陣

ユヴェントスの6連覇という結末は、1年前にほとんどの人が予想した通りの終わり方だ。しかし、一強時代の終えんが近いことを予感させるシーズンでもあった。2016-17シーズンのセリエAを振り返ってみよう。

セリエA6連覇に加えてコッパ・イタリア3連覇、チャンピオンズリーグ(UCL)準優勝のユヴェントスは、間違いなく充実のシーズンだった。MFポール・ポグバという軸を失ったが、新加入のFWゴンサロ・イグアインが見事な活躍を見せるなど、ほぼ完璧なシーズンを過ごしている。UCL決勝の戦いぶりがやや評価を下げた印象はあるものの、バルセロナ戦で発揮した底力は世界に十分なインパクトを与えただろう。

その圧倒的なユヴェントスと終盤まで競ったチームがある。2位フィニッシュのローマは、ユヴェントスと勝ち点4差だった。終盤戦はユヴェントスに気の緩みがあったかもしれないが、それを差し引いても優れた成績と考えるべきだ。ユヴェントスの獲得勝ち点は2年連続で91。2015-16シーズンは2位ナポリと9差だったが、2016-17シーズンはローマと4差だった。

勝ち点86を獲得したナポリは、UCLとの兼ね合いがある中で最後まで安定した戦いを披露した。ラツィオも戦力を考えれば5位は上出来だ。それ以上に上位陣をかき回したのが4位のアタランタ。ジャン・ピエロ・ガスペリーニ監督の手腕と若手の台頭により、26年ぶりの欧州カップ戦出場権を手にしている。

しかし、アタランタとラツィオについては、これ以上を求めるのが難しい現状であることは間違いない。特にアタランタは優秀な若手が多く現れたため大変だ。冬にMFロベルト・ガリアルディーニをインテルへ放出した後も頑張っていたが、シーズンを終えてMFフランク・ケシエのミラン行きも決まっており、草刈場のようになっている。

競争力を取り戻すためにはミラノ勢の復権が必須!

競争力を「取り戻しつつある」という希望込みの言葉を使わずに「取り戻した」と堂々と宣言するためには、上位3チームに割って入る勢力が必要である。しかし、アタランタとラツィオにその役割を求めるのは少々酷だ。もちろん、ミラノ勢がやるべき仕事である。

6位ミランは勝ち点63、7位インテルは勝ち点62。ミラノを拠点とする2チームの差はわずか1ポイントだが、印象面での差はもっと大きいように感じる。

ミランはクラブ買収の話が長く続いており、昨夏はあまり身動きが取れなかった。そんな状況下で粘り強く戦い、最終的にはヨーロッパリーグ(UEL)出場権獲得という成果を残し、クラブ全体が喜びに沸いている。そして、新オーナーもヴィンチェンツォ・モンテッラ監督体制の継続を決断。ほかのクラブよりも素早く移籍市場で動き始めることで、この1シーズンを無駄にしていない様子だ。若き守護神ジャンルイジ・ドンナルンマの去就が想定外の騒動を呼んでいるが、共通の“敵”はかえって団結を生むこともある。

一方のインテルは、監督交代を繰り返した挙げ句、UEL出場権すら獲得できなかった。新シーズンから実績と経験のあるルチアーノ・スパレッティ監督が指揮を執るということは悪くない要素だが、結局この一年間は何だったのかと思えるほど無駄になってしまった。

1/2ページ

スポーツナビ サッカー情報