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磐城高卒・佐藤さん、米国UCバークレー校進学 貧困や教育格差学ぶ

7/14(金) 11:31配信

福島民友新聞

 「いわき、東北でさまざまな機会をもらった。世界で活躍する人は東京などの大都市出身者が多いが、東北出身でも国際社会で渡り合える姿を見せたい」。

 いわき市出身で米国留学中の佐藤陸さん(21)=磐城高卒=は、世界難関大学の一つといわれる同国カリフォルニア大(UC)バークレー校への進学が決まった。経済協力開発機構(OECD)のプログラムで培った経験を礎に、貧困や教育格差を学ぶ。今秋から3年次に編入する。

 佐藤さんが「人生の転機」と挙げるのは、東日本大震災後に展開された数々の教育プログラムでの経験だ。中学時代には、生徒会長らを対象とした同市の次世代リーダー育成事業「いわき生徒会長サミット」の1期生として活動。中学から高校にかけては、OECDや福島大などが復興の担い手を育てるため実施した教育プログラム「OECD東北スクール」に参加した。

 同スクールの生徒総括リーダーとして福島、岩手、宮城の被災3県の中、高校生約100人をまとめ、2014(平成26)年にフランス・パリで東北の魅力を伝えるイベント「東北復幸祭」を成功させた。

 佐藤さんは「学校で学べないことを学び、社会と関わることができた」と振り返り、自身の成長を感じてきた。

 同スクールで海外の文化に触れ、衝撃も受けた。フランスの高校生たちと英語で原発について討論した際には、歴然とした語学力と討論力の差を痛感。「日本にいたら世界で闘えない」。留学を決意し、UCバークレー校への進学を目標に掲げた。佐藤さんは高校卒業と同時に渡米すると、同校への編入実績の多い2年制大学に進み、勉学に打ち込んだ。

 合格したUCバークレー校は、多くのノーベル賞受賞者などを輩出している名門。佐藤さんは、グローバル社会における貧困、格差などの問題に取り組む「開発学」を専攻する。

 「いわきや福島にはたくさんのチャンスがあり、多くの中高生がそれをつかんでいる。でも世界には格差がある」と指摘し、途上国や新興国をどう発展させるか、ビジネスや経済の分野から学ぶつもりだ。

 将来の夢はOECDのトップである事務総長。「OECDにもらった機会で、ここまで来られた。何らかの形で還元したい」と感謝し、いわき、東北から世界へと大きく羽ばたこうとしている。

 佐藤さんは、いわき市役所を訪れ、清水敏男市長に進学を報告した。8月上旬にも米国にたつ予定 。

福島民友新聞

最終更新:7/14(金) 11:31
福島民友新聞