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つまようじ束ねてトントン アトピーのかゆみに効果ありって本当?

2017/7/14(金) 15:58配信

BuzzFeed Japan

我慢できなくてかきむしってしまうアトピー性皮膚炎のかゆみ。この病気を持つ誰もが悩んでいることだが、つまようじを束にしてまとめたものでかゆいところをトントンすると、「爪でかきむしるより遥かに小さなダメージでかゆみが治る」という情報がツイッターで拡散された。

これは確かな情報なのか? アトピー性皮膚炎のかゆみのメカニズムに詳しい皮膚科専門医で、製薬会社「ネスレ スキンヘルス」のメディカルディレクターでもある生駒晃彦さんに聞いた。【岩永直子 / BuzzFeed Japan】

痛みは確かにかゆみを抑える

まず、生駒さんは、「かゆみは痛みの刺激によって抑えられる、というのは、一般的にも知られていること」と認める。

「例えば、蚊に刺された時に、掻く代わりに爪を立てたり、つねったりしてかゆみを抑えた経験のある人は多いでしょう。この掻く、つねるという『機械的刺激』だけでなく、熱い湯に触れるような『熱刺激』や、酸やトウガラシの成分のカプサイシンクリームを塗るような『化学的刺激』でもかゆみを抑えることはできます」

なぜ、そのような痛みによって、かゆみが抑えられるのだろう。

「体に傷害となるような刺激に反応する神経が活動することによって、脳に痛みを感じると同時に、かゆみを脳に伝える神経の活動が抑えられると考えられています」

そして、今回話題に上がっているつまようじでつつく刺激は、機械的な痛み刺激の典型例として、よく実験に使われる「Pinprick刺激(ピンでつつく刺激)」に相当するという。

「この刺激は、瞬間の鋭い痛みと、一瞬遅れて長く続くヒリヒリした痛みを起こします。多数のつまようじを束ねることで、痛みを生じる部分が点ではなく、面となるところに工夫があるのでしょう。これは結局、掻くのと同じ効果をもたらす行為だと思います」

掻くよりも、束ねたつまようじの方が皮膚への害は少ないか?

生駒さんは「確かに、掻くという行為は、一般的に皮膚を傷つける行為であると考えられている」とするが、「束ねたつまようじで皮膚への傷害を格段に減らせるということもない」と判断する。

そして、「健康な人であれば、皮膚のバリア機能が保たれているので、掻いても、つまようじでつついても、皮膚の一番表層部分が少しめくれるぐらいでたいした傷害は起きない」が、「皮膚のバリア機能が壊れているアトピー性皮膚炎を持つ人の場合、二つの意味で、この対処法には問題がある」と指摘した。

どういう問題があるのだろうか?

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最終更新:2017/7/14(金) 15:58
BuzzFeed Japan