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「有給休暇を取った」河合塾講師の年収が激減した話

7/14(金) 20:24配信

BuzzFeed Japan

有給休暇、とれてますか?

大手予備校の河合塾で講師をしていた岡田浩一さん(58)は今年3月、「2017年度から授業を減らす」と宣告された。受け入れなければ、契約は終わりだ、という。岡田さんは2016年度は、90分授業を週6コマ、150分授業を週2コマ持っていた。このうち90分授業を週2コマ減らすーーこれは年収でいうと90万円近い減額になる。岡田さんは「納得がいかない」として東京地裁に裁判を起こした。いったい何が起きていたのか。【BuzzFeed Japan / 渡辺一樹】

岡田さんは1994年に採用された後、ずっと河合塾で世界史講師の仕事を続けてきた。今回、2コマ減らされた表向きの理由は、「授業のアンケート結果」と「塾内で許可なく文書を配ったことの懲戒処分」だった。

だが、岡田さんには、ほかに思い当たる節があった。岡田さんはこのところ、河合塾の講師の「働かされ方」に疑問を持ち、あれこれと会社側に注文をつけていたからだ。

たとえば、岡田さんは2016年に25回、有給休暇を取った。

岡田さんは河合塾と1年更新の「雇用契約」を結んでいた。そこでは「有給休暇:有り」と明記されている。

だが、岡田さんによると、「有給休暇は、体調不良や冠婚葬祭以外に、事実上取得できない状況」だという。

塾講師が休むというのは、どれほど難しいことなのか?

10年以上前の話だというが、岡田さんは妻が乳がんになり、手術に立ち会うことになった。手術の日程そのものは授業とかぶってはいなかったが、もし、不測の事態になれば、授業を休むことになるかもしれない。そこで、あらかじめ授業を休講にしてほしいと要望したが、「休講は許可できない」と拒否された経験がある。

また、ある講師からは、妻の出産に立ち会いたいと要望しようとしたところ、校舎長から「評価が下がる」「言わない方が良い」と言われて断念したというエピソードも聞いたという。

この2件のエピソードの当時は、契約形態が「業務委託」だったため、「有給休暇」は付与されていなかった。だが、「有給休暇が付与されても、休みにくさという意味では変わらない」と岡田さんは言う。

そもそも塾講師の場合、有給休暇を取れば、イコール「授業を休む」ことになる。生徒にも迷惑がかかり、講師から積極的には取得しにくいものだ。だが、会社側から積極的・計画的に有休を消化しろといった指導を受けた覚えはない。

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最終更新:7/14(金) 20:46
BuzzFeed Japan