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ハッキングに関与して死亡した国家情報院職員遺族、2年後に「他殺」主張

7/14(金) 18:01配信

ハンギョレ新聞

捜査当局「解剖検査の結果、他殺可能性ない」 国家情報院積弊清算TF、再調査有無に注目

 「国家情報院民間人ハッキング疑惑事件」と関連して、遺書をのこしてマティス乗用車から遺体で発見された国家情報院職員L課長(当時45歳)の遺族が、死亡から2年あまり経ってから「他殺疑惑」を提起した。捜査当局は「解剖検査の結果から見る時、他殺の可能性はない」と反論した。国家情報院積弊清算タスクフォース(TF)がこの事件まで再検討するかに関心が集まっている。

 L氏の父親は12日、「ノーカットニュース」とのインタビューで「息子の顔には表現できないほど多くの傷があり驚いた。身体があのようになっていたことから見て、骨まで傷ついているかと心配で鑑定をして欲しいと言った」として他殺疑惑を提起した。さらに「簡単に遺書を書いて眠るように死ぬ方法もあったはずなのに、なぜ体に傷があり顔まで傷だらけになるのか」と話した。

 息子のL氏は、2015年7月18日正午に京畿道龍仁市(ヨンインシ)のある山中に駐められていた自身の赤いマティス乗用車の車内で遺体で発見された。父親のL氏は2年経ってから他殺疑惑を提起した理由について「息子の葬式当時、ある警察署に勤務しているという警察官が『マスコミなど外部に接触し状況が変われば、葬儀日程が遅れることになりかねない』と言った。脅迫だった」として「孫娘(亡くなった息子の娘)が、陸軍士官学校に入っているので後で被害に遭わないか心配で黙っていようという嫁の引き止めが一つの原因だった」と話した。

 L氏が亡くなった当時にも「マティス事件」には多くの疑惑が提起されていた。L氏のナンバープレートは緑色なのに、近隣の防犯カメラに撮影されたナンバープレートは白色に見え、車両がすり替えられたのではないかという指摘があった。国家情報院の職員が警察より事件現場に早く到着した点、マティス車両が事件発生の4日後に廃車された点、現場に出動した救急車のブラックボックスから28分間にわたる映像が消えた点なども「他殺疑惑を隠蔽しようとしたのではないか」という疑惑を呼んだ。

 捜査当局は遺族の疑惑提起に反論した。ある警察庁関係者は「解剖検査で一酸化炭素中毒による窒息死という結果が出た。顔の傷は故人が意識を失った後に車内で吸った練炭の側に倒れ火傷をしたもの」と話した。この事件を処理した検察関係者も「練炭のために車内が高温になり、全身に赤黒い火傷の傷が多かった。それを誤解されたのではないかと思う」と話した。

 捜査当局は自殺の結論を下したが、事件の再調査がなされる可能性はある。国家情報院は最近「国家情報院改革発展委員会」の傘下に積弊清算タスクフォース(TF)を設け、李明博(イ・ミョンバク)・朴槿恵(パク・クネ)政府時期の国家情報院の13大違法疑惑事件の真相を明らかにすることにした。「マティス事件」に関連がある「イタリアのハッキングプログラムを利用した民間人査察疑惑」も調査対象に含まれている。

 共に民主党のキム・ヒョン代弁人はこの日、ブリーフィングを通じて「新しい国家情報院指揮部は、積弊清算TFでL課長他殺疑惑と共に選挙介入と民間人査察部分も徹底的に調査し、不法があるならば厳正な法執行で断罪しなければならない」と強調した。

パク・スジン、ホ・ジェヒョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:7/14(金) 18:01
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