ここから本文です

外国人観光客の急患、沖縄で2年連続倍増 医療費未収は827万円

7/14(金) 6:45配信

沖縄タイムス

 離島を含む沖縄県内19カ所の救急病院で受け入れた外国人観光客の患者数が2013年度から15年度にかけ、2年連続で倍増したことが、県医師会(安里哲好会長)の調査で分かった。また、今年3月末までに医療費の請求に応じてもらえていないケースは5施設で21件あり、未収額は計827万に上った。好調な沖縄観光の余波が県内の医療現場に押し寄せている格好で、県医師会は「一病院で解決するには無理がある。観光立県として何らかの公的支援を検討してほしい」と訴えている。(政経部・平島夏実)

 同会によると外国客への医療対応についての調査は全国の医師会でも初めて。外国客は全国的に増えているが、東京や京都、大阪などでは外国人居住者も多いため対応体制が整っている面もあり、沖縄ほど受け入れ問題が表面化していないという。

 外国人観光客の患者の受け入れ数は、13年度351件。14年度は前年度の1・9倍の674件、15年度は2・2倍の1492件で、今後も増加が予想される。国籍別では台湾や香港などの外国客で多数を占めるアジア圏出身者が多い。

 15年度分を受診目的で集計(判明分)すると、自力で救急受診したのが最多の51%。外来治療が37%、救急車による緊急搬送が10%。けがや病気などの突発的な需要がほとんどで、健診・検診も1%あった。

 病院側には、患者の体調把握や治療内容の事前説明で外国語対応が求められ、意思疎通の程度によっては法的責任を問われる恐れもある。現場からは、翻訳機能なども使えるタブレット端末などの導入支援を急いでほしいとの声や、医学用語を理解している医療通訳の設置、将来的な病院スタッフの言語教育が課題に挙がった。病院側の財政負担を伴うことから、一定の公的補助を求めている。

 未収金については「患者が旅行保険に加入していなかった」「医療費が高く、現金やクレジットカードで決済できなかった」「無断帰宅で連絡が取れなくなってしまった」などのケースがあった。

 県医師会は今後、個人開業のクリニックに対しても調査を実施し、医療現場の実態を全県的に把握した上で行政への要望をまとめる。

最終更新:7/14(金) 19:05
沖縄タイムス