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ケンドリック所属のレーベル、TDEの紅一点シンガー“SZA”。その才能の源とは?

7/14(金) 20:20配信

rockinon.com

6月1stフルアルバム『Ctrl』をリリースしたSZA(シザ)だが、その独特なR&Bと同様、もともとは大学で海洋生物学専攻だったという異色の経歴を誇っている。

SZAは2011年にケンドリック・ラマーやスクールボーイ・Q、アブ・ソウル、アイザイア・ラッシャッドらを擁する「トップ・ドウグ・エンターテイメント(TDE)」に見込まれ、R&Bアーティストを目指すようになったという。

そして、2012年にインディーでリリースしたEP『See.SZA.Run』で絶賛を受ける。



その後、やはり高い評価を得た2013年の2ndEP『S』をリリースし、7月にはTDEとアーティスト契約を交わしたことを明らかにした。



本記事では、2013年に行われた「ビルボード」でのインタビュー記事を元に、SZAの音楽的出自を探っていく。

「歌なんて昨日始めたようなもの」

今年27歳になるSZAは、このインタビューの5ヶ月前まで化粧品店で働いていたという。初めてまともに歌を歌ったのは前年に制作した『See.SZA.Run』がきっかけだったと次のように語っている。

歌なんて昨日始めたようなものなの。文字通り1年前に始めたことなのよ。『See.SZA.Run』は本当に偶然の産物だったっていうか、まずは1曲レコーディングしてみて、それからもう1曲っていう感じで、人から『もう何曲かレコーディングしてまとまった形にしてみた方がきっといいと思うよ』って言われたのね。

レコーディングはニュージャージーでわたしの家から角を曲がったところに住んでる友達と一緒にやって、インターネットでビートをいくつもパクってたの。小さかった頃は歌ったりとか全然しないタイプだったし、教会のコーラスとかもまるでやったことなかった。

しかも、うちのパパがすごく音楽にうるさくて、歌詞とかがある音楽は絶対に聴かせてくれなかった。だから、いつも家の中で流れてるのはマイルス・デイヴィスとかジョン・コルトレーンとか、そういうのばっかりで。


「詩はわたしにとって、聴覚的で視覚的なもの」

学校で、科学以外で気持ちを込められて面白かったのは、作文だった。特に努力しなくても自然とできることだったから。詩の技巧とか、色んな散文の形を学んですごく楽しかった。それに、わたしの両親もすごく詩的な人たちだったから。喧嘩して怒鳴り合ってても、散文でやり合ってるみたいなところがあって。

でも面白いもので、今わたしは歌を書いてるわけだけど、特に歌詞を書くってことはしないのね。フリースタイルで閃いた通りに歌にしていってる。頭に浮かんだことをそのまま歌にしてて、歌ってる本人のわたしにも一体なんのことかさっぱりわからないこともあるわけ。

だから、詩はわたしにとって、聴覚的で視覚的なものなのね。イメージが見えたり、ビートが聴こえたりして、そしたら、テレビで観たか、どこかで読んだか、タヒチとかバリとか、どこかで見た原っぱとかについて想うことになるのよ。


「これまで経験してきたものをすべて吸収して、そのまま吐き出してる」

ジャミロクワイの一部とか、ビョークの“Jóga”とか。自分のコンテンポラリーへの好みはダンスから受けた影響が多くて、というのもずっと、アメリカン・ダンス・シアターやアメリカン・バレエ・シアターでも踊ってたからなんだけど。

それと、友達が作ってくれたミックスCDがあって、レッド・ホット・チリ・ペッパーズとか、ルーシー・パール、LFOとか、ラジオではかかってるんだけど、わたしはよく知らなかったものが入ってて、今のわたしの音楽はそういうものすべてのミックスになってるんだと思う。

LFOを聴きやすくしたものがちょっと、マイルス・デイヴィスがちょっと、ビョークがちょっとっていう感じで。わたしがこれまで経験してきたものをすべて吸収して、そのまま吐き出してる感じね。


「なにかがうまくいかない時は、ブラジリアン・ジャズを大音量でかけるの」


今は自分の音楽をやってるから、聴くものは好きなものを好きなだけっていう感じ。最近はアニマル・コレクティヴ、ザ・ナイフ、ベイルートをすごく聴いてる。フランク・オーシャンの『チャンネル・オレンジ』は大好きで、これは最近聴いたんだけど、かなりクレイジーだと思う。

あとはピュリティ・リング、それとずっと大好きなビョーク。あとブラジリアン・ジャズもよく聴く。基本的になにかがうまくいかない時は、もうさっと寝ることにして、ブラジリアン・ジャズを大音量でかけるの。


マイルス・デイヴィスやジョン・コルトレーンを聴いて育ち、大学では海洋生物学を専攻、本格的なダンスも踊り、ビョークやブラジリアン・ジャズ、アニマル・コレクティヴも好んで聴くというSZA。

多様な要素の詰め合わせのような彼女から生まれてくる作品は今後、恐らく楽曲のみの枠には留まらないだろう。

これからも映像作品やアートワーク、そして得意とするダンスなどで、より多面的なSZAの姿が見られることを期待したい。

6月に公開した“Drew Barrymore”のミュージック・ビデオには、ドリュー・バリモア本人がカメオ出演していたことも話題になっていた。

rockinon.com(ロッキング・オン ドットコム)

最終更新:7/14(金) 20:20
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