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双子三遊間「来年こそ」/高校野球青森大会開幕試合で敗退

7/14(金) 11:20配信

Web東奥

 双子で青森県内一の三遊間コンビになる夢は、来年の夏に持ち越された。全国高校野球選手権青森大会初日の13日、開幕試合を戦ったむつ工業高校の2年生三塁手・伊勢田和磨、遊撃手・拓磨の両選手(東通中出)は二卵性双生児。2人は攻守に奮闘したが、浪岡高にコールド負け。青森で最も短い夏を終えた。涙に暮れる3年生の思いを受け継ぎ「2人でチームを盛り上げる」と誓った。
 野球好きの父・伸高さん(44)は「双子が生まれた時から、バッテリーにするのが夢だった」。兄弟は3歳でキャッチボールを始め、東通小、中学校の野球部ではバッテリーに。高校入学を機に三遊間を守るようになった。
 「最近は減った」と口をそろえるが、けんかは絶えなかった。試合を終え自宅に帰ると、「相手の悪かったところを互いに言い合い、よく親に『どっちも悪い』と止められた」(和磨選手)という。
 三遊間のコンビを組み始めた頃、ちぐはぐなプレーをしては「(隙間を)詰めるべ」と対策を練った。激しく意見をぶつけはしても、守備の精度を少しずつ高める工夫を怠らなかった。
 13日の浪岡高との初戦。先発投手が打ち込まれ、兄の和磨選手は三回途中、サードから2番手としてマウンドに立った。「和磨は試合中に声を掛けられるのが好きじゃない」ことを知っていた弟の拓磨選手は、少し離れたショートの守備位置から、「リラックスして下半身を使って投げろ」と短く声を掛けた。
 ともに166センチ、62キロ。約4イニングを失点ゼロに抑え、味方打線の反撃を待った和磨選手。拓磨選手は2安打を放ち、一矢を報いた。小柄ながら2人はチームで輝きを放った。
 試合後、車座になり目を真っ赤に腫らした先輩から託された一言一句に2人は耳を傾けた。佐々木直輝監督は「ムードメーカーでもあり、悔しさを糧に新チームを引っ張ってほしい」と兄弟に一層の奮起を促した。
 「県内一の三遊間になれ」。拓磨選手は、前監督から託された、この言葉を胸に刻んでいる。兄弟で切磋琢磨(せっさたくま)し、来年こそ、先輩たちの雪辱を果たすつもりだ。

東奥日報社

最終更新:7/14(金) 11:20
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