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GPIF水野理事:日本株ESG、1兆円では小さ過ぎて意味ない

7/14(金) 0:00配信

Bloomberg

世界最大の年金基金、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)はESG(環境・社会・ガバナンス)の要素を重視した日本株投資が現在の1兆円程度では長期的な運用成績の向上につながらないとみて、今後も拡大していく方針だ。

水野弘道理事(運用担当)兼最高投資責任者(CIO)は11日、ブルームバーグとの英語インタビューに応じ、GPIFが現在抱えるESG関連の資産規模は世界中の投資家に分かりやすく影響が見込める半面、日本株保有額の「3%では運用成績には影響がない。いかにも小さ過ぎて意味がない」と指摘した。「市場に及ぼす影響と運用成績への影響」の両方を考慮するが、「運用成績にもある程度の影響が出るような規模」に増やしていく必要があると述べた。

GPIFは長期的なリスク抑制と収益向上に加え、日本企業を巡るESG評価の高まりを促すため、日本株のESG指数3本に連動したパッシブ運用を開始した。将来的には他のESG指数の活用やアクティブ運用などを含めて拡大していく方針だ。高橋則広理事長は7日のテレビ東京の番組で、運用規模の見通しについて、日本株保有額の1割程度が目安になると述べた。

水野氏は外国株式のESG投資について、「考え方としては日本株との区別はない」と述べ、運用先が全世界に広がる可能性を示唆した。日本株での指数採用をめぐっては、企業の情報開示を改善させて全体の底上げを図る必要があり、ESG関連のアクティブ運用の選択肢も少なかったためとした半面、外株では指数よりアクティブ運用の方が効果的だとの結論に達する可能性もあると話した。

3月末時点のGPIFの運用資産144.9兆円のうち、国内株式は約35.2兆円で、年金特別会計を含めた積立金全体の23%強を占める。今回採用したESG指数は全体の8割超を占めるパッシブ運用で、TOPIXなどに連動する時価総額型。2014年に始めたスマートベータ型と並ぶ3本柱となっている。運用資産の23%強を占める外株でもマネジャー・エントリー制の枠組みで提案を受け付け、採用を検討する方針だ。

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最終更新:7/14(金) 11:45
Bloomberg