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海上管制官、募集します=物流支える立役者―採用枠新設、育成強化・海保

7/15(土) 4:50配信

時事通信

 17日は海の日。

 海の安全を守る海上保安庁には、「運用管制官」という仕事がある。「海猿」で有名になった海難救助に比べ目立たないが、海の交通安全を通じて日本の物流を支える立役者だ。近年は権限と業務が拡大し、今後さらに高度な技能と増員が必要なため、同庁は今年度の採用試験から管制官の枠を新設する。

 運用管制官は、船の往来が多い全国7カ所の海上交通センターに勤務する。主に貨物船やタンカーの動向を、レーダーや自動識別装置を使って把握。「このまま進むと他船とぶつかります」と情報提供したり、航路に入る順番を指定したりする。

 これまでは船の乗組員や通信士から選んで育成してきた。2009年の法改正で権限が強化され、「接近しないでください」「待機せよ」などと指示する対象が増えた。18年1月からは、災害時の混乱を避けるための権限が付与されるほか、東京湾と湾内各港の管制業務が一元化される。

 業務がさらに複雑・高度化するため、現在269人の運用管制官を大幅に増やす必要がある。平均年齢は50歳と高齢化しており、補充も迫られる。英語を多用する仕事でもあり、専門職として安定的に育成する体制を整えることにした。

 海保によると、輸出入の99%、国内の物流も4割以上が船で運ばれており、事故が起きて海上輸送が滞ると日本経済に甚大な影響を与える恐れがある。

 受験申し込みは18日から。採用されると、海上保安学校に新設する管制課程で2年間教育を受ける。「決められた時間の陸上勤務なので女性も働きやすい。『女性の声の方が聞き取りやすい』という意見も多い」と担当者。詳細は各地の管区海上保安本部人事課まで。 

最終更新:7/15(土) 10:33
時事通信