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<長野県警>冊子、相談所… 夏山遭難防止対策スタート

7/15(土) 10:09配信

毎日新聞

 登山シーズンに合わせて、長野県警と長野県は今月1日から夏山遭難防止対策を開始した。8月31日までで、県警山岳遭難救助隊員によるパトロールの実施や県内44カ所の登山口などに安全指導を行う登山相談所を開設する。山岳遭難救助隊の櫛引知弘隊長は「自分の技術と体力に見合った山に登ることが大事。いきなりアルプスなど標高の高い山に登るのではなく、徐々に標高を上げてほしい」と呼びかけた。

 今年は山岳高原パトロール隊を増員し、登山者を指導する登山相談員の研修会を開き、遭難防止を図る。滑落、落石に注意が必要な登山ルートなどを説明する「夏山情報」の冊子を増刷し、山岳用品店や山岳団体で配布する。冊子には、山岳遭難救助隊の櫛引隊長のインタビューや装備品の詳しい説明が加わった。

 県警山岳安全対策課によると、昨年7~8月の山岳遭難の発生件数は107件で、遭難状況では滑落や転倒が61件で最も多かった。遭難者数は112人で、うち60代以上が約半数を占めている。また、今年冬の降雪は平年並みだったが、山の北側斜面や深い沢には残雪があり、アイゼンやストックの使用を呼びかけている。また、山中は直射日光が強いため熱中症になって行動不能になる危険性があることや午後に発生しやすい雷雲への注意も訴えた。

 県消防防災ヘリコプター「アルプス」が3月の墜落事故で失われたことを受け、山岳救助にあたる県内のヘリは県警の2機になる。今年の春山シーズンには警視庁からヘリ1機と航空隊員が派遣されたが、夏はアルプスなど3000メートル級の山岳での救助が多いため、必要に応じて高山での救助に慣れた岐阜や富山県など隣接県に応援を要請する予定。【安元久美子】

最終更新:7/15(土) 10:09
毎日新聞