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「平和の火」の種火 「阿嘉島の火 周知を」 島出身者、説明板を要望

7/15(土) 16:33配信

琉球新報

 【西原】糸満市摩文仁の平和祈念公園にともる「平和の火」。長崎市から届いた「誓いの火」、広島市の「平和の灯」、沖縄戦で最初に米軍が上陸した座間味村阿嘉島で採取した火の三つをあわせたものだが、「阿嘉島の火はあまり知られていない」として、同島出身の西原町元教育長、垣花武信さん(80)=西原町=が説明板の設置を求めている。垣花さんは「長崎、広島、阿嘉島の三つの火が一つになり、恒久平和を願うという目的をかなえるためにも、『平和の火』の近くにぜひ説明文を設置してほしい」と訴えている。

 米軍は1945年3月25日に阿嘉島に艦砲射撃を開始。島に近づいた米軍の艦船が敷設された機雷を一掃しようと海岸線を次々と爆破した。

 翌26日に上陸し、山で待ち構えていた日本軍と銃撃戦となった。

 沖縄戦が始まった島として、県は91年、糸満市摩文仁の平和祈念公園に設置する「平和の火」の採火式を阿嘉島で行い、島には採火の記念碑が建立された。

 戦争体験者でもある垣花さんは「座間味島や慶留間島と同じように阿嘉島でもやがて『集団自決(強制集団死)』が起こりそうだった。悲惨な沖縄戦が始まった島から採った火だと広く知ってもらうことで、訪れる人たちの恒久平和への思いがより強くなるのではないか」と話した。

 平和祈念公園を管理する県平和祈念財団は、取材に対し「平和祈念資料館や財団のホームページで阿嘉島からの採火と説明している」とした上で、説明文の設置には「設置物が多くなれば煩雑になってしまう恐れがある。現時点では(説明文の設置は)予定していない」と述べた。

琉球新報社

最終更新:7/31(月) 9:48
琉球新報