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ふたば未来学園、誇らしい1勝 「あきらめない気持ち」

7/15(土) 17:16配信

朝日新聞デジタル

(15日、高校野球福島大会 郡山9―0ふたば未来学園)

 原発事故からの復興の象徴として2年前にふたば未来学園が開校して以来、野球部を引っ張ってきたふたりの夏が終わった。

 15日の福島大会3回戦。プレーボール直後の1球目。エース草野陸世(りくと)(3年)が郡山の先頭打者に投じたボールは、鋭い金属音とともに高く打ち上げられた。

 中堅手で主将の遠藤和明(3年)がいったんは捕球態勢に入ったが、風に乗った球はその頭上を越えた。初戦の福島北戦で無安打無得点試合を演じた草野が、今大会初めて許した安打。打者は一気に三塁へ進み、スクイズで先制の本塁を踏まれた。

 三回にも2失点した草野は四回1死から二塁打を許した場面で降板し、左翼にまわった。守備位置に向かう途中、遠藤と顔を見合わせ、「ごめん」とお互いに謝った。チームはこの回6点を失い、突き放された。

 昨年まで福島大会で勝てなかったチームは今大会、初勝利を手にした。遠藤は「陸世(草野)も苦労したと思います」と思いやる。そして、胸を張った。「自分たちの1勝は、あきらめない気持ちを被災者の方々に見せられたと思います」=ヨーク開成山(鈴木剛志)

朝日新聞社