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劉暁波氏妻と連絡取れず 支援者「彼女はもたない」

7/15(土) 7:55配信

産経新聞

 【北京=西見由章】ノーベル平和賞受賞者、劉暁波氏の死去を受けて、劉氏の支援者らは今後、当局から軟禁されてきた妻の劉霞氏(56)ら家族の出国を求める活動に注力する構えだ。欧米などの各国も劉霞氏の出国を求めており、中国側の対応が注目される。

 ある支援者は、14日から劉霞氏ら家族とまったく連絡が取れなくなったと話し、その安否を気遣った。2010年に劉暁波氏が平和賞を受賞して以降、詩人で写真家の劉霞氏も法的根拠がないまま北京の自宅で当局の軟禁を受けてきた。ノーベル平和賞を受賞するための出国はいまだに認められず、メダルはその家族の元に届けられていない。

 劉霞氏は夫が獄中にある中、自身の軟禁状態も7年におよんでいた。近年は自らの両親が死去するなど心労が重なり、鬱病をわずらっているとされる。

 度重なる投獄にもかかわらず中国にとどまって活動を続けることにこだわってきた劉暁波氏だが、心身の不調を訴えていた劉霞氏から今年3月に出国の打診を受けた際には同意した。憔悴(しょうすい)する妻を気遣っての決断だったようだ。

 友人が住むドイツの外務省との間で出国に向けた準備が進む中、劉暁波氏の末期の肝臓がんが判明。劉氏が入院した6月以降、劉霞氏は病院内で当局の監視下におかれ、外部との連絡は厳しく制限された。

 2人はまず北京での治療を求めたが、当局側は今年秋に中国共産党大会が開かれることを理由に拒否。劉霞氏は、一緒に出国することを最後の望みとして病状が悪化し続ける夫を見守ったが、その願いはついにかなわなかった。

 支援者は「現在の目標は劉霞氏を自由にすることだ。これ以上苦痛を与えれば彼女はもたない」と話し、各国の外交官らと協力して出国の実現に向け尽力する考えを示した。

最終更新:7/15(土) 7:55
産経新聞