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タイトル通算98期の将棋棋士・羽生善治 「七冠」が生んだ実力派若手棋士たち

7/15(土) 10:03配信

AbemaTIMES

 将棋の羽生善治三冠(46)が、7月11日に棋聖のタイトルを防衛、10連覇を果たし、タイトル通算98期とした。歴代2位の大山康晴十五世名人の80期を大きく引き離し、前人未踏の「100」の大台も、いよいよ間近に迫ってきた。近年では若手棋士の挑戦を次々と受け、時には星を落とすこともある羽生三冠だが、そんな実力派若手棋士が数多く誕生したのも、羽生三冠が「七冠」を達成したからだった。

 今回の棋聖戦五番勝負の挑戦者は、斎藤慎太郎七段(24)だった。五番勝負の前には斎藤七段から「将棋を始めたのは羽生先生の入門書を読んだのがきっかけ」と話していた。また、現在開催中の王位戦七番勝負の挑戦者は菅井竜也七段(25)。このほか、豊島将之八段(27)、澤田真吾六段(25)、永瀬拓矢六段(24)、高見泰地五段(24)三枚堂達也四段(23)、千田翔太六段(23)、佐々木勇気六段(22)、青嶋未来五段(22)ら、将棋ファンなら知らない人はいないほど、20代前半~半ばまでに若き実力者がずらりと並んでいる。

 この20代の棋士たちが生まれたころ、現在の藤井聡太四段(14)によるフィーバーのように、世の中の大きな話題になったのが「羽生七冠」の誕生だ。1996年に将棋界初となる7大タイトル(今は8大)独占の偉業を成し遂げ、日本中が将棋に沸いた。子どもの教育に将棋がよさそうだと、将棋盤・駒を買う親が増え、自然と将棋を指す子どもも増えた。執筆活動なども行う勝又清和六段(48)は「今の20代の世代が分厚いのは、羽生七冠のおかげ」と振り返った。「あれで底辺が広がった。底辺があるから頂点があるという典型例。羽生七冠によって将棋が広まって、その時に始めた子どもが今の挑戦者たちですから」と、小学生時代から注目してきた若手棋士たちについて説明した。

 “羽生七冠”に憧れて将棋を覚え、プロ棋士となり、ついにはタイトル戦で挑戦する。若手棋士たちは対局を前に「戦えるのは光栄なこと」と口をそろえるのも当然だ。そんな棋士たちと真剣勝負をし、時には敗れることで羽生三冠自身も「すごく刺激になります」と、将棋への熱意を再び燃やすきっかけになっている。あと2つに迫ったタイトル通算100期も、若手棋士たちが挑み続ける限り、区切りどころか1つの通過点になるのかもしれない。

最終更新:7/15(土) 13:18
AbemaTIMES