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音楽の原点の友 稲葉さんへエール 津山高時代バンド仲間の頼経さん

7/15(土) 23:28配信

山陽新聞デジタル

 人気ロックバンド「B’z」の岡山県・津山ライブ(22日)に特別な思いを寄せる男性がいる。美作市立英田中教頭の頼経英博さん(53)。ボーカルの稲葉浩志さんがバンド活動を始めるきっかけとなり、自身の「音楽の原点」と慕う同級生だ。デビュー直前の大学時代も共に津山に戻っては活動を続けた友へ「凱旋(がいせん)ライブを思う存分楽しんでほしい」とエールを送る。

 出会いは津山高2年の春。放課後、校内を歩いていると、テニスコートからひときわ高い声が聞こえてきた。声の主は、軟式テニス部の練習で声を張り上げていた稲葉さん。ギターが趣味で、バンドを組んで文化祭に出たいと夢見ていた頼経さんは「ボーカルは彼しかいない」とすぐに口説いた。

 目指したのは、ヘビーメタルのロックバンド「ラウドネス」のコピー。曲を聴かせ、ロックの世界に引き込んだ。練習は音楽スタジオのほか、互いの自宅も利用した。「稲葉の家で練習した時はいつもおばあちゃん手作りのカレーが出てきて、とてもうれしかった」と懐かしむ。

 一番の思い出は3年の文化祭・十六夜(いざよい)祭でのライブステージ。最初で最後の大舞台に臨んだ当日、稲葉さんは練習のしすぎで100パーセントの声を出せなかった。ライブは盛り上がって成功したが、表情はどこか悔しそうだった。頼経さんは「目立とうと思って機材のボリュームを上げていた。申し訳なかった」と明かし、「あの悔しさがあったからこそ、音楽の道に突き進んだのではないかな」と推察する。

 卒業後、別々の大学へ進んだが、盆や正月には津山に戻って演奏したり、手紙をやりとりしたりと交流を続けた。B’zとしてデビューすると聞いた時は「音楽の道に引き込んだ責任があったので、ほっとした」。

 今は連絡こそ取っていないが、CDは全てそろえ、職場の忘年会ではB’zの曲も披露する。「稲葉がステージに立ち続ける限り、一ファンとして応援していく。パワーみなぎるライブを何歳になってもやってほしい」と話す。