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一足先に“甲子園”へ 八戸第一養護学校の4人、全国大会での力投誓う

7/15(土) 15:30配信

デーリー東北新聞社

 一足先に、私たちも“甲子園”へ―。青森県立八戸第一養護学校の生徒4人が、21日に東京都港区で開かれる、障害者スポーツ「ボッチャ」の特別支援学校生を対象とした全国大会(通称・ボッチャ甲子園、主催・スポーツ庁、大会実行委など)に初出場する。普段は一つの競技に集中して取り組む機会が少なく、限られた時間を利用して練習を重ねてきた4人。めったに経験できない大舞台を前に、高校球児にも負けない力投を誓う。

 出場するのは、高等部3年の沼田龍弥さんと舘野優花さん、同2年の三浦葵さん、中学部3年の工藤胡太郎さん。きっかけは2016年、全国特別支援学校肢体不自由教育校長会から、参加を呼び掛ける案内が届いたことだった。校内で希望者を募ったところ、4人が名乗りを挙げた。チーム名は全員の名前の頭文字を採った「あゆたこ」だ。

 ボッチャは、脳性まひなどの当事者が参加できるよう、ヨーロッパで考案された競技。クッション素材に包まれた皮革製のボールを使用し、的となる白いボールに向け、2チームが自陣のボールを投じ合って距離の近さを競う。パラリンピックの正式種目でもあり、敵陣のボールをはじき飛ばしたり、逆に的を囲うように自陣のボールを配置したりと、カーリングにも似た高度な駆け引きや頭脳戦を展開できる。

 同校では、体育の授業などの一環で児童や生徒が競技に触れる機会はあったものの、あくまで体験の域を出ていなかった。チーム結成後は高等部の小川英雄教諭の指導を受け、体育の時間や昼休みを利用しては地道に練習に励んでいる。

 競技ルールでは障害の程度に応じて、ボールを転がす勾配具を使用することもできるが、4人は自らの腕で強弱を付け、ボールを投じる。舘野さんと三浦さんは「ボールが思い通りの場所に投げられると、うれしい」と笑顔を見せる。

 大会には全国から36チームが参加。トーナメント方式で、1チーム3人(補欠1人)が1試合で1人2球を投じ合う。厳しい展開が予想されるが、沼田さん、工藤さんの男子陣は「参加するからには優勝を目指す」と意気盛んだ。小川教諭は「みんなが注目する中で試合をするドキドキ、ワクワク感を楽しんでほしい」と目を細める。

デーリー東北新聞社