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帆船日本丸の航跡たどる 重文指定記念企画展

7/15(土) 20:11配信

カナロコ by 神奈川新聞

 横浜・みなとみらい21(MM21)地区で保存・公開されている帆船「日本丸」が国の重要文化財に指定されることを記念した企画展「帆船日本丸の航跡」が15日、横浜市西区の横浜みなと博物館で始まった。練習帆船として激動の昭和期を乗り越え、日本の海運を支えてきた87年間を、資料や写真など約250点からたどる。9月3日まで。

 1930年の建造から84年の引退時まで日本の船員教育を担い、1万1千人以上の船乗りを送り出した。企画展では建造に至る経緯をはじめ、戦時中は石炭輸送、戦後は海外からの引き揚げ輸送や遺骨収集航海を担った歴史を紹介。遠洋航海の再開後、ハワイなどで国際親善を行う実習生らの生き生きとした様子を写真などで示している。

 引退時の誘致活動を経て85年から横浜で保存・公開され、市民ボランティアらが支えている現在までの歩みを学ぶことができる。

 航海日誌類や国産最初期の船舶用ディーゼル・エンジンなどの図面類なども展示。これらの関連資料は重文の附(つけたり)として指定される運びという。

 志澤政勝館長は「海運史上、造船史上貴重だと評価された日本丸を価値ある資料から知ってほしい」。帆船日本丸記念財団の金近忠彦会長は「将来は、市民による寄付などの支援をいただきながら、この船の保存に取り組みたい」と話した。

 関連行事として、専門家らによる記念シンポジウム(7月22日)や記念講演会(8月19日)が開かれる。問い合わせは同館電話045(221)0280。